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ロサンゼルス・アートウォーク。外見の「美」とは

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正解を導き出せる数式の計算や物理的な単位換算には「答え」がありますが、美術や芸術の分野にはそのような一つの正答が存在しません。

芸術には「Art Aesthetics」(芸術美学)と呼ばれる、「美しさ」とは何かを考える哲学があり、ここでも学者たちが美の根本的な意味を追求し、さまざまな意見のぶつけ合いが今日も続いています。

例えば、あなたとお友達が一緒に雑貨屋さんに入ったとします。小物作りが得意なあなたと、ショップ巡りが好きなお友達は、可愛いと思ったアイテムの好みが異なりました。この時、趣味がいいのはどちらになるでしょうか。

哲学者のデイヴィッド・ヒュームとイマヌエル・カントも、芸術の趣向について異なる意見を持ちました。

ヒュームは「経験による知識と教養を重視する」ので、手作り制作に詳しいあなたの意見に賛同し、「普遍性と必然性を重視する」 カントは、多数派の肩を持つので、ショップ巡りで目の肥えたお友達の意見に賛成するでしょう。

ではそもそもなぜ、どちらの方が優れているかなどと意見が分かれるのでしょうか。また、それを一体どの様に証明できるのでしょうか。

芸術を楽しむ上で最も興味深いところは、さまざまな趣向の作品があり、それに対する多様な好みが存在するように、私たちの求める外見の美しさにも同じようなことが言えるのです。


美を考えさせれるアートウォーク


芸術の盛んなロサンゼルスでは、アートは人々の生活の一部と言っても過言ではありません。個性的な人々が集まった街ならではとでも言うべきでしょうか。

OCから車で40分ほどのカルバーシティーの一角に、道の両サイドにギャラリーがずらりと並ぶ画廊通りがあり、毎週土曜日の夕方には必ずどこかで展覧会が行われています。

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©BLK/MRKT LLC.
www.ccgalleryguide.com



この画廊通りは、ロサンゼルスからニューヨークまで、たくさんの地域で活躍するアーティストたちの作品を集めていることで有名です。あるギャラリーでは抽象画のみを扱っていたり、別のギャラリーでは写実的な絵を好んでいたりと、作品だけに限らず、その画廊たちの趣味・志向を垣間見ることもできるのも、とても興味深いところです。

最先端のポップ・アートを扱うことで知られているアートギャラリー「Luis De Jesus Los Angeles」では、現在とてもユニークでダイナミックな作品が展示されています。

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Courtesy of the artist and Luis De Jesus Los Angeles
“Feel Better” Miyoshi Barosh作



「いい気分」という題名のついたこの作品は、壁いっぱいに広がる黒字の中心に、ごつごつとした金色の物体が派手に弾け、まるで魂が力一杯みなぎっているようです。

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Courtesy of the artist and Luis De Jesus Los Angeles

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Courtesy of the artist and Luis De Jesus Los Angeles
“I♥ Kitties” Miyoshi Barosh作
















大きくデジタルプリントされた子猫の顔に、色とりどりのキャンディー模様がほとばしります。

「Luis De Jesus Los Angeles」に展示されている作品には、私たちが日常よく使う言葉や身近にいるものが使われ、作品が「直接的」に心にドスンっとくるような大胆さで、観る者を楽しませています。

それでは反対に「間接的」とは、どの様なものなのでしょうか。

「Koplin Del Rio」では対照的に、リアリスティックな作品が展示されています。

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Courtesy of the artist and Koplin Del Rio “All the Goods of the World” F. Scott Hess作
リアルなタッチで描かれたこの作品は、1616年に制作されたピーター・ポール・ルーベンスの作品『酔いつぶれたシレノス』(下)にインスピレーションを受け、現代的に描かれたもの。


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“Drunken Silenus” Peter Paul Rubens



ルネサンス時代には、美術家が学ぶために他の画家の絵をコピーすることは日常でしたが、F. Scott Hessの作品の様に、現代に置き換えて表現しているところはとても斬新です。

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Courtesy of the artist and Koplin Del Rio “Reveal One” “Reveal Two” “Reveal Three” Peter Zokosky作 
物思いに耽る、剥がされゆく美しい裸体。肩越しに何を思うのか。



Peter Zokoskyの作品も、美しい女性の根本的な体があらわとなる姿に、美とは何かを考えさせられます。そして過去やその意味を考え、知ることで、間接的に理解する作品となっています。

「直接的な美」とは、女性の場合は外見を指します。例えば肌の美しさ、魅力ある仕草などで、周りの人に印象付けることができますね。「間接的な美」とは、人を気遣う心、感謝する心など、女性の内面です。

それぞれのアートの特徴を捉え、直接的と間接的に分けて紹介しましたが、実はどの作品も外観と内観、直接的と間接的な要素のいずれも持ち合わせているのです。私たちもその両方を備えることで、本当の美しさを手に入れることができるのではないでしょうか。

美的判断は人それぞれで、美しさの価値は無限大です。私は私自身でしか、そして、あなたはあなた自身でしか自分を表現することはできません。

カルバーシティーの画廊通りは、人の美しさの概念をアートと交差させられる、魅力あふれる場所でした。

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Koplin Del Rio http://koplindelrio.com
Luis De Jesus Los Angeles http://www.luisdejesus.com/index.php
Culver City Art Walk http://www.ccgalleryguide.com


toyooka

豊岡 優希  Writer

カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校卒業。現在は、医療大学で美術解剖講師をする他、ロサンゼルスにてアーティストとして活躍中。美容の秘訣は、十分な水分補給とバランスよく食事をする事。オフィシャルウェブサイトはコチラ

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