美肌も老化防止にも!もっと知りたい!発芽野菜「スプラウト」
ここ数年、スーパーでよく見かけるスプラウト。昔からある「かいわれ大根」を筆頭に、ブロッコリーやキャベツなど、その種類も増え続けています。体に良いということから「天然のサプリメント」と呼ばれているスプラウトは、発芽直後の植物の新芽のこと。植物が発芽し始めると、種の状態では存在しなかったビタミンや栄養素が合成されるようになります。スプラウトは、大きく成長するために必要な栄養とパワーを、もっとも豊富に含んだ状態の食品といえます。そこで、スプラウトの種類とその効果、また実際にどのように取り入れたらいいのか、たっぷりとご紹介していきましょう。
スプラウトは最近の食べ物?いつから食べられていたの?
スプラウトの歴史は古く、中国では5000年前にもやしが栽培され、ヨーロッパではヴィクトリア朝時代にマスタードやクレスのスプラウトを使った料理があり、当時の書籍に「スプラウトブームがあった」という記録があります。日本では平安時代の高級食材に「かいわれ大根」があったといわれています。広島県の村上農園では、1999年より「スプラウトシリーズ」の生産を開始し、「スプラウト」が日本全国に知られるようになりました。
スプラウトの種類とその効果は?
お馴染みの「かいわれ大根」をはじめ、「ブロッコリースーパースプラウト」「ブロッコリースプラウト」「マスタードスプラウト」「クレススプラウト」「レッドキャベツスプラウト」「アルファルファ」「空芯菜スプラウト」「オクラスプラウト」「もやし」「豆苗」「豆もやし」など、種類は豊富です。今、現在も次々に新しい種類が増えつつあります。主なスプラウトとその効果を見てみましょう。
1)ブロッコリースーパースプラウト
スプラウト界の王様ともいえる「ブロッコリースーパースプラウト」は、ブロッコリーの発芽3日目のもの。その栄養素は素晴らしく、タンパク質やビタミンといった6大栄養素と同様に、近年特に重要視されている「第7の栄養分」である、通称「ファイトケミカル」と呼ばれる「スルフォラファン」が、ブロッコリーの20倍以上も含まれています。新陳代謝を促し、美肌やアンチエイジング、また、肝臓の解毒力を高め、癌(がん)予防にも効果があります。
2)ブロッコリースプラウト
ブロッコリーの発芽7日目のもの。スルフォラファンはブロッコリーの7倍ほどですが、βカロテンやビタミンKの含有量はブロッコリースーパースプラウトよりも上です。栄養成分は豊富なので、料理に合わせて選ぶといいでしょう。
3)レッドキャベツスプラウト
鮮やかな色が特徴の「レッドキャベツスプラウト」。ほんのりとした甘味でクセがなく、噛むとキャベツの味がします。緑黄色野菜に多く含まれる、高い抗酸化作用をもつβカロテンが豊富で、高血圧の予防やむくみを解消するカリウムも含まれています。
4)豆苗
エンドウ豆の種を発芽させ、若い葉と茎を食用にした緑葉食野菜の仲間です。βカロテンの含有量はエンドウ豆の仲間の中ではトップ。ビタミンCとEも含みます。皮膚や粘膜を健康に保ち、肌荒れの改善や予防に効果を発揮します。
5)かいわれ大根
大根を発芽させ、太陽にあてて芽を色付かせたいもの。ビタミンCや鉄、カルシウムが豊富で、吸収されやすいことが特徴です。緑色のクロロフィルは高い抗酸化力で細胞の酸化、癌予防や動脈硬化などにも効果が期待できます。
6)大豆もやし
大豆を発芽させたもの。豆の部分が大きく、味も濃い。大豆をそのまま食べられるので、イソフラボンにより女性ホルモンを整える働きがあるといわれています。更年期前後の女性や育ちざかりの子どもにも適しています。
スプラウトの栄養成分についてもっと詳しく知りたい!
ファイトケミカルの「スルフォラファン」ってなに?
前項で登場した「スルフォラファン」とはどのような成分なのでしょうか?スルフォラファンはファイトケミカルの一つです。「ファイトケミカル」という言葉は最近、医師が教える食事法やスープなど料理の書籍がTVなどでも取り上げられているので、何気なくでも耳に入っていることでしょう。
ファイトケミカルは、「第7の栄養素」といわれる人間に大切な成分。植物に含まれる天然の化学物質(たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、ポリフェノール、カロテノイド、脂質など)のことです。もっと簡単にいうと、植物が紫外線や昆虫などの外敵から身を守るために、自らつくり出した色素や香り、辛み、ネバネバなどの成分を指します。これらの成分には健康効果があることが認められますが、その中でも最も注目されているのが「抗酸化力」です。つまり、この「抗酸化力」がファイトケミカルの一つであるスルフォラファンには多く含まれているのです。
抗酸化力とアンチエイジングのおさらい
ここで、抗酸化力とアンチエイジングについておさらいしてみましょう。
人間は空気(酸素)を吸って生きています。呼吸により体内に取り込まれた酸素の中には、微量に含まれる有害物質や、活性酸素があります。これが私たちの体にダメージを与え、老化を促進させています。そうとはいえ、呼吸しないで生きていくことはできません。そこで、活性酸素を少しでも退治してくれる「抗酸化力」が必要になるのです。私たちの体には、もともと活性酸素を消去する「抗酸化力」は備わっているのですが、残念ながら、それだけでは足りないのが現実。補助として「抗酸化力」を高めてくれる食品を食べるといいとされています。
そこで、現在最も注目されているのが「スプラウト」というワケです。つまり、体の解毒力を高め、細胞を守り、老化を防止するには、スルフォラファンの濃度が最も高い「ブロッコリースーパースプラウト」が有効なのです!もちろん、栄養価ばかりではなく、お好みの味や食感、入手状況や調理方法なども考慮して、幅広くさまざまなスプラウトを食事に取り入れていくのがいいでしょう。
スプラウトはどのように食生活に取り入れたらいいの?
スプラウトの種類やその効果が分かったところで、この項目では、実際にスプラウトをどのように食生活に取り入れたらいいのか、おすすめの食べ方と簡単なレシピをご紹介してきます。
おすすめの食べ方
スプラウトはそのまま「生」で食べるのが一番のおすすめ!スプラウトの種類にもよりますが、あまりクセのないものが多いので、サラダや和え物、スープに入れても合います。低カロリーでビタミンも豊富、ダイエット食にもなります。定期的に食べて、すこやかで美しい体を維持しましょう。
「ブロッコリースーパースプラウト」を使ったレシピ
栄養豊富なスプラウトの中でも群を抜く栄養価を誇る「ブロッコリースーパースプラウト」を使ったレシピを2つご紹介します。どちらも簡単に作ることができて、食卓やお弁当に映えるレシピですので、ぜひ作ってみてくださいね。
もう一品に最適!ブロッコリー&ブロッコリースーパースプラウトの梅和え
ブロッコリー&スーパースプラウトの梅和え<材料 2人分>
- ブロッコリースーパースプラウト・・・1/2パック
- 梅干・・・2個
- ブロッコリー・・・1/4株(茹でる)
- パプリカ・・・1/4個(千切り)
- カニカマ・・・適量
- しょうゆ・・・小さじ1
- 好みでマヨネーズ・・・小さじ1
<作り方>
お弁当に最適なブロッコリースーパースプラウトのサンドイッチ
ブロッコリースーパースプラウトのサンドイッチ<材料 2人分>
- コロッケ・・・小さめ4個(大きければ2個)
- 食パン・・・4枚
- キャベツ(千切り)・・・適量
- ブロッコリースーパースプラウト・・・1/2パック
- ソース・・・少々
- マヨネーズ・・・少々
<作り方>
参考サイト
村上農園:http://www.murakamifarm.com/