キレイになる大人女子のたしなみ「おもてなしテクニック」VOL.2
「たしなみ」とは、ファッションやメイクといった見た目だけではなく、「しぐさ」や「所作」「立ち振る舞い」「心がけ」など、その人の持つ雰囲気が自然と体からにじみ出るもの。それらが美しいと、とても魅力的に見えるものです。『キレイになる大人女子のたしなみ』ハーブ&フラワーを使った「おもてなしテクニック」をご紹介したVOL.1に続いて、第2回目となるVOL.2は、おもてなしにちなんだ「お土産のバスケット」を紹介します。
ハーブが香る、大人色のお土産バスケット
レストランで食事をしたり、多くの人が集まるパーティーに行ったり。そんな日常が当たり前だった頃、私たちの人付き合いは幅広く、お会いした人の名前も顔も覚えていないのが当たり前のようでした。
2021年、世界中の人々が行動制限を受ける中、私たちは人との付き合い方を見直す時期、時代に来たのかもしれません。不特定多数の人々に合って盛り上がるより、本当に大切だと思える友人とゆっくり過ごす。世の中がどんなに制限されている今でも、会いたい人、一緒に過ごしたい人は、あなたにとって大切な人だと思います。
そんな大切な人と過ごす、おもてなしの時間には特別な演出がしたい。そして、その余韻を「お土産のバスケット」にして持ち帰っていただき、ご自宅でも楽しんでいただきたい、そんなおもてなしを、フラワーアーティストの福島康代さんに提案していただきました。
グリーンとホワイトでナチュラルテイストにまとめる
用意する材料と草花
カゴ、オアシス。上の画像では左からバラ、ローズマリー、マサキ、アフリカンバジル、キイチゴベビーハンズ、ユーカリポプラス、利休草。
キイチゴ(木苺)ベビーハンズとは
バラ科、キイチゴ属の植物。開花時期は2月~5月で、6月ころにはオレンジ色の実を付け、食べることもできます。ベビーハンズはキイチゴの中では葉が子供の手のひらサイズと小さめなので、観賞用、アレンジメントフラワーなどに最適です。また、秋には赤く紅葉するので鉢植えで育てるのも楽しい植物です。
利休草とは?
利休草とは「ビャクブ(百部)」の別名。ビャクブ科の多年草で、江戸時代に中国より渡来しました。最初は、殺虫剤や虫下しといった薬用として栽培されていたそうです。最近では、切り葉として観賞用、アレンジメントフラワーなどに使用します。生花店では「リキュウソウ(利休草)」という名で販売されていますが、その名前の由来は分からないとか。
アウトラインから作る
カゴにセロファンを敷き、水に浸したオアシスをセットします。正面を決めて、まずはアウトラインになるグリーンをオアシスに挿します。グリーンはタイプの違うものが3種類以上あると良いでしょう。
メインになる花を飾る
ここでは白いバラの花を、高低をつけて挿します。ポイントはどこから見てもバラが見えるように。真ん中にカゴの持ち手が付いている場合は、持ち手を中心に左右に振り分け、どちらかに1本多めに飾ります。
さらにグリーンを入れる
白いバラと最初に挿したアウトラインの間に、高さをつけてグリーンをセンス良く入れていきます。このとき、すべての草花が生き生きと伸びやかなイメージで作っていきます。正面からみてバランスがよく、横から見ても華やかなように!
コンパクトにまとめる
おもてなしの時間には、エントランスやテーブルなどでお客様をお迎えするハーブとお花のバスケットですが、持ち帰っていただくためには、あまり大きなアレンジにしない方がベスト。持ち帰りやすいように、バスケットとし容易に運べるサイズで横に広がらないように作ります。自宅に帰られたときにも、飾りやすい大きさをイメージして作るとよいでしょう。
お土産バスケット作りのポイント
大人色に仕上げるためにはグリーンをベースにもう1色合わせて、全体のトーンを2色で作ります。使用するグリーンはタイプの違うものを3種類ほど用意。横に這うもの、縦に伸びるものなどをチョイスしましょう。持ち帰ることを考えて、バスケットとして手頃なサイズで作りましょう。あらかじめ、ゲストには好きな花や色などを伺っておくと、さらにおもてなし感がアップします。
持ち歩いているだけでオシャレな印象を与える「ハーブが香る、大人色のお土産バスケット」。ほどよい大きさで作れば、お部屋のどこにでもマッチします。バスケットの用意ができない場合は、お気に入りの缶や箱でも作ることができます。その場合は、お土産用の手提げバッグも用意するとよいでしょう。
おもてなしをした後のお土産バスケットのプレゼントは、喜ばれること間違いありません!楽しい時間の余韻を込めた花やグリーンを眺めながら、「次はいつ?」と次回の約束を心待ちにしていただけることでしょう。
ライフスタイル&フラワーアーティスト・福島康代
奈良市の旧東大寺境内生まれ。10代より華道を学ぶ。フラワーデザイナーの母を持ち、自らもフラワーアレンジメントの世界へ。1997年より「Floral Atelier」を主宰。フレッシュ、ドライ、プリザーブドフラワーの講師を務める。百貨店やギャラリーなのでの展示会も開催。雑誌、書籍などのテーブルコーディネイトも手掛ける。