どう補う?どう増やす?冬に気になるビタミンD不足

やる気が起きなかったり、理由もなく悲しくなったりと、漠然とした不安な気持ちに引き込まれてしまうなんてことありませんか?特に冬の時期に増えてくる、モヤっとした体の不調は、もしかしたらビタミンDが足りなくて起こっている現象かも!?

今と未来の心身の健康になくてはならないビタミンDについて考えてみましょう。

ビタミンDの働きとは?

ビタミンDは、私たちの体内でさまざまな働きを助けていますが、特に骨の形成や強化に欠かせないものです。腸からのカルシウムの吸収を3〜5倍に増加させ、カルシウムの代謝と関わりの深い腸や腎臓、骨などの臓器に働き掛けます。また、免疫機能を強化したり、血液中のカルシウム濃度を調整したりして、筋肉の収縮や神経伝達をサポートする役割があります。

ビタミンDが足りないとどうなるの?

どう補う?どう増やす?冬に気になるビタミンD不足

ビタミンDが不足すると、骨の強度や筋力の低下を招き、病気だけではなく転倒リスクを高めるなど、生活の質が落ちる要因にもつながります。欠乏が長く続くと、将来的に骨粗鬆症になる可能性も高まるため、特に女性は積極的に摂取したい成分の一つです。

また、慢性的な疲労や、冬に多い「季節性うつ」と呼ばれるメンタル不調は、ビタミンD不足と関連性があると多くの研究で報告されています。

ビタミンDの取り方は3つ

どう補う?どう増やす?冬に気になるビタミンD不足

本来は体内で十分な量を生成できる成分ですが、現代的事情も影響し、世界的に欠乏状態と懸念を持たれています。

健康な生活を送るために必要な成人男女のビタミンD摂取量は、約8.5μg(マイクログラム)。ビタミンDの主な摂取方法は、以下の3つがあります。

取り方1 紫外線

ビタミンDは紫外線を浴びることで、体内で生成することができます。太陽と密接に関係するため、日照時間が短い冬場や、高緯度な地域ではビタミンDが不足しがちとなります。

ビタミンDの生成に推奨される日光浴の時間は、季節、時間帯、緯度の高さによりバラつきがありますが、おおよその目安として、一日1回、約15分(日向)、または、約30分(日陰)が望ましいとされています。

必要量を体内で生成できる手段とはいえ、紫外線を浴び続けると、日焼けやしわ・シミ、皮膚がんを引き起こす原因となりやすく、美容・健康意識の高い現代人は紫外線を徹底的に避ける傾向が顕著です。

どう補う?どう増やす?冬に気になるビタミンD不足

【日光浴の裏技】
顔やデコルテなど目立つ部位の日焼けを避けたい人は、メラニン色素の少ない手のひらだけでプチ日光浴を!

 

取り方2 食品

キノコ類や魚に比較的多く含まれています。また、ビタミンDを強化している乳製品や食品も多くあるため、上手に活用していきましょう。ビタミンDはカルシウムと一緒に取ると、カルシウムの吸収率を高めます。

【ビタミンDを多く含む食品】
魚類:イワシ、サンマ、鮭、カレイ、ブリ、うなぎ、ニジマス、ツナ缶など。
キノコ類:キクラゲ、干ししいたけなど。
その他:卵黄、ビタミンD強化食品(牛乳、ヨーグルト、オレンジジュース、シリアルなど)

 

取り方3 サプリメント

不足しがちな場合や、特に日光浴が困難な環境や事情のときに簡単に摂取できます。ただし、過剰な摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。医師や栄養士のアドバイスに基づいて取るようにしましょう。

紫外線による肌と健康への影響と対策

どう補う?どう増やす?冬に気になるビタミンD不足

私たちが浴びる紫外線には「UV-A」と「UV-B」の2種類があります。

UV-A

地表に届く紫外線の約90%を占めています。肌の奥にある真皮層まで到達し、コラーゲンやエラスチンを破壊するため、【しわ・たるみ】など肌老化の原因となります。

UV-Aは、雲や窓ガラス、家の壁なども通過するため、曇りの日や、室内でも紫外線対策は必要です。

UV-B

地表に届く量は約10%と、UV-Aに比べるとかなり少ないですが、短時間で表皮を炎症させ、肌が赤くなったり、火ぶくれを引き起こします。DNAや細胞を破壊し、肌や体に与える影響は圧倒的に強力です。UV-Bを浴びてから数日後に現れるのが、肌が黒くなる「日焼け」です。

UV-Bは、美容面では、メラニン色素を増加し日焼けによる【シミ・そばかす】の原因に、健康面では、皮膚がんや白内障を引き起こすリスクを高める要因になるとされています。対策には、SPFの高い日焼け止めが必要です。

「ビタミンDのための日光浴」はここに注意!

体内でビタミンDを生成してくれる紫外線は「UV-B」です。

直接、皮膚に浴びるのが最も理想的ながら、美肌や健康面に影響を及ぼすリスクもあるため、下記のようなポイントに注意しつつ、健康的で安全な日光浴を行うようにしましょう。

【日光浴の注意ポイント】
☑️ 紫外線の強い時間帯を避ける。
☑️ 長時間の日光浴は避けて、短時間の日光浴を繰り返す。
☑️ 肌の状態を注意深く観察する。

 

【秘策はキノコ】ビタミンDもうま味もアップ!

どう補う?どう増やす?冬に気になるビタミンD不足

肌のことを考えると、いくらビタミンDのためとはいえ、紫外線を浴びることには抵抗感を覚える方も多いはず。それなら、キノコに日光浴してもらいましょう!キノコに紫外線を当てることで、エルゴステロールという成分がビタミンDに変化します。

表面が乾いて少し色が変わる程度、または食べる前に1〜2時間ほど、カサを下向きにして、ザルに広げて、天日干しします。お味噌汁やスープに入れても良し!料理に活用して、ビタミンDをたっぷりいただきましょう。

美と健康の秘訣は「太陽と食事のバランス」

どう補う?どう増やす?冬に気になるビタミンD不足

太陽のビタミンとも呼ばれるビタミンD。日光浴は免疫力を上げたり、睡眠の質を左右するメラトニンに変わるセロトニンを分泌したりと、美しく健康に暮らす上で重要なものでもあります。

美容と健康のためには、肌や体にダメージを与えないよう配慮しながら、太陽の恩恵をしっかり受け、食事も含めたバランス良い生活を維持していきましょう。

参照:

https://health.usnews.com/wellness/food/articles/vitamin-d-foods
https://www.env.go.jp/content/900410650.pdf
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/17.html
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=42
https://www.jstage.jst.go.jp/article/vso/94/9/94_469/_article/-char/ja/

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