脱・自己流スキンケア(5)「化粧水だけはNG!? 」化粧水の役割とつけ方
prologue
私たちはこれまで肌やスキンケアについて
さまざまな情報を得てきました。
積み上げてきた知識の中には、肌やスキンケアへの
「思い込み」も含まれています。
肌のお手入れも、この
「思い込み」をベースに
毎日繰り返しているとしたら……?
私たちが知らず知らずのうちに積み上げてしまった
「思い込み」から私たち自身を解き放ち、
一人一人が大切な自分の肌のエキスパートになるためのレッスンを始めましょう。
シリーズ第5回目は、
スキンケア製品をどう選べばいいのか、
「化粧水」について考えてみましょう。
- 思い込み その5
- コクのある化粧水だけで
肌がしっとりすれば、
スキンケアはこれで完了!?
「スキンケアは化粧水だけ」はNG?
グレン先生、秋の新色のリップと一緒に新しく発売された化粧水を試してみました。
トロリとコクがあって、コットンを使ってつけると、肌がしっとりとするのです!
これ以上肌がべたつくのもイヤなので、その化粧水一本で洗顔後のスキンケアは完了させています!
あらあら、美子さん。
洗顔後に化粧水をつけただけで終了ですか?
美肌を目指す美子さんにしてはシンプル過ぎるスキンケアですね。化粧水はあくまでも「準備体操」、後に続く化粧品と併せて効果を発揮するということを知っていますか?
準備体操?
化粧水だけではだめなのですか?
化粧水の役割とは?
普段から何気なく使用している化粧水、
毎日使用しているからこそ、改めてその役割について考えることはないかもしれません。
ここで、もう一度、化粧水についておさらいしてみましょう。
グレン先生、お願いします。
突然ですが、美子さんは観葉植物を育てていますか?
あれ、グレン先生も観葉植物好きなのですか?
実は先週、気に入って買ったモンステラを枯らしてしまったばかり
なのです。
簡単なようですが、植物を育てることは難しいですよね。
美子さん、枯れてしまったモンステラを思い浮かべてください。
その鉢の土はどのようになっていましたか?
ケアを怠ってしまって……。
鉢植えの土も乾いてヒビが入っていました。
その乾いた鉢植えの土にいくら肥料を与えても、栄養は根まで入っていくことはないですよね。
実はこれと同じようなことが、乾いた肌でも起こっているのです。
化粧水は「ブースター」
乾いた土が乾燥した肌だとすれば、グレン先生の仰っている肥料とは、美容液やクリームのことですよね?
肌がしっかりと水分を含んで柔らかな状態だと、肥料に例えた美容液やクリームなどの美容成分が肌に浸透しやすくなります。
化粧水は洗顔後の肌をみずみずしく柔軟にする働きがあり、その後に続くスキンケアの効果を引き出す「呼び水」の役割を果たしてくれるのです。
つまり化粧水は「ブースター」の役割を果たしてくれるのですね!
うーん、化粧水の役割は分かりましたが、どの化粧水の役割も同じだとすると、結局どのような化粧水を選べばいいのでしょうか?
化粧水に適した美肌成分
肌をみずみずしく整えるという点においては、化粧水の役割は同じですが、プラスアルファの美肌効果を狙って各メーカーが化粧水を開発しています。
そのため、たくさんの種類があるのでどれを使うべきか迷ってしまいますよね。
化粧水は「水」という言葉の通り、ほとんどが水分です。ここに美容成分が配合されています。
自分の肌に必要な美肌効果が期待できる成分を配合した化粧水を選ぶといいですよ。
私の肌に必要な美肌効果って何かしら……。
シミも毛穴もたるみも気になるのですが。
グレン先生、化粧水に配合される、おすすめの美肌成分を教えてください。
まずは、美肌のスーパースターであるビタミンCの安定性を高めた「ピュアビタミンC」や「オウゴンエキス」などの植物・海藻エキスの抗酸化成分、「アミノ酸」「ヒアルロン酸」などの保湿成分がおすすめの美肌成分です。
これらの水溶性成分は水分の中で安定して威力を発揮してくれるので、化粧水に適した成分といえますね。
これからは美肌も期待できる水溶性成分を配合した化粧水を選んで、コットンを使って、しっかり肌につけるようにします!
化粧水はコットンでつける?手でつける?
美子さん、化粧水をつけるのに、コットンにこだわる必要もありませんよ。化粧水をつけるときは、各メーカーが推奨している適量であれば、コットンでも、手でつけてもどちらでも大丈夫です。
どちらでもいいのですか?
コットンで肌をパチパチと叩いて化粧水をつけると、より浸透するような気がしていたのですが……。
良質なコットンであっても、力を入れて使うとコットンの繊維が刺激となって肌を傷つけてしまいます。
コットンを使用する場合は、繊維が摩擦とならないように、コットンがひたひたになるまでたっぷりと化粧水を含ませてから使うようにすると安心ですね。
グレン先生。
今回のレッスンでいつも当たり前のように使っていた化粧水に対する捉え方が少し変わった気がします。
化粧水は「準備体操」
化粧水は、その後に続く美容液やクリームの効果を最大限引き出して、これらの化粧品と併せて効果を発揮するもの。
化粧水に美容液やクリームが担う役割を期待して、化粧水だけでスキンケアを完了させてはいけないことも理解できたのではないでしょうか?
だからこそ、化粧水は「準備体操」なのですね。
準備体操なくして、本来の力は発揮できないですものね。
準備体操なしの本格的な運動は、前菜なしのコース料理みたいなもの。
ふっー、何だかお腹が空いてきました!
秋の新色リップよりも
秋のコース料理の方が
美子さんらしいかも……。
解説していきます。
どうぞお楽しみに!
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