キレイな女性は使っている!デンタルフロスで輝く白い歯へ

アメリカと日本の女性には美に関してさまざまな意識の違いがありますが、アメリカの女性たちが日常的に強いこだわりを持つものの一つが、“笑顔”です。とはいえ、文字通りの笑顔ではなく、笑ったときに顔を出す白く美しい歯のこと。虫歯や歯周病はもちろん、歯並びや歯の形、色などその意識の高さは美容の領域にまで至ります。歯のホワイトニング用の商品や情報のニーズが高いのもそのため。一般的な「オーラルケア(デンタルケア)」に関しては、女性に限らず、子どものころから丁寧に指導されており、そんな文化を顕著に表わしているといえるのが、デンタルフロスの使用率の高さです。日本では歯磨きと一緒にフロスを使用されている方は、まだまだ一部だといわれていますが、アメリカでは歯磨きとフロスの併用が非常に多く、デンタルクリニックでも必ず推奨されています。化粧ポーチにデンタルフロスを忍ばせるのは、アメリカ女性の常識といっても過言ではありません。今回は、デンタルフロスのメリットと使い方をご紹介します!

デンタルフロスを使うメリットは?

①歯垢の除去

歯磨きの後にデンタルフロスを併用する最大の目的は、歯垢の除去です。そもそも歯垢(プラーク)とは歯の表面に付着している白色・黄白色の粘着性のある物質で、長時間放置することによって細菌が繁殖し、虫歯や歯周病の原因となります。つまり、できる限り歯垢を残さないことが、虫歯・歯周病の予防となるわけです。デンタルフロスは、歯ブラシでは届かない歯と歯のすき間までしっかり届き、食べ物のカスを取り除いたり、歯垢の堆積を防いだりします。深刻な虫歯や歯周病の場合、歯間部や歯周ポケットに歯垢が溜まることで発症してしまうケースが多いため、デンタルフロスが果たす役割は大きいのです。虫歯には至らなくとも、取り除けなかった歯垢が溜まっていくと、やがて歯石になり、歯石の除去にはデンタルクリニックでの施術が必要になってきますので、日常的な歯垢ケアが非常に重要であることが分かります。ちなみに3分間の歯磨きでの歯垢除去率が6割程度なのに対して、デンタルフロスを使用することで8割までアップするという試算も出ています。

②白い歯へ導く

①の歯垢の除去にも関連しますが、歯垢を日常的に除去することで明るく白い歯をキープしやすくなります。前述のように歯垢そのものが黄白色の物質であることから、着色汚れ以外にも歯垢が堆積しているだけで全体的に黄ばんだ印象になってしまうのです。またそれは、歯の表面ではなく歯と歯のすき間に溜まった汚れについても同じことがいえます。カーペットの汚れを想像すると分かりやすいのですが、表面的には埃やゴミがないように見えても、繊維の隙間の埃やゴミを掃除機で吸い出してみると、カーペットがトーンアップしてキレイに見えることがありますよね。デンタルフロスも同じような効果が期待できるのです。実際に目に見えている部分の汚れを歯ブラシで落とし、ブラッシングでは届かない箇所をデンタルフロスで取り除いてあげることで、歯全体の美しさをキープしやすくなります。

③歯の健康状態が分かる

デンタルフロスの使用がなかなか習慣づけられない大きな理由として挙げられるのが、手間がかかりそうという印象ですよね。確かに一つ一つの歯の間にフロスを通していくわけですから、慣れないうちは少し煩わしさを感じるかもしれません。しかし、実はその煩わしさにこそ、デンタルフロスのメリットがあるのです。一つ一つの歯間部にフロスが触れていくことで、全体的にブラッシングするだけの歯磨きでは気付けない歯の健康状態と向き合えるのです。歯磨きだけの場合は、歯ブラシを口に入れながら携帯をいじってみたり、テレビを見たりとやっているようでやっていないこともありますが、デンタルフロスの場合は、鏡を見ながら行う方も多いと思います。そうすることで、歯の色や歯茎の腫れなど、見た目から気づく変化もあるのです。またフロスを擦る感触で、虫歯や歯周病の早期発見に繋がることもあります。

毎日のデンタルフロスの習慣の中で、以下の違和感を感じた場合は、虫歯や歯周病の初期段階に当たる可能性もあります。デンタルクリニックでの診察も検討してみましょう。

・歯と歯が重なる部分以外で、毎回同じところでフロスが引っ掛かる
・歯間部でザラザラした感触がある
・フロスを出し入れするときに引っ掛かってバラバラになる

 

虫歯も歯周病も初期段階であれば、治療も比較的簡単で通院期間も短いことが多いのです。歯の治療費が驚くほど高いアメリカですから、早期発見は大きなメリットです。

④口臭予防にも効果的

口臭の原因の一つとされるのが、歯間部などに残された食べカスです。それ自体がニオイの元になっていることもありますし、蓄積された食べカスが発酵するなどして強いニオイを発していることも考えられます。また除去できなかった歯垢も、口臭の原因になることがあります。歯垢は時間が経てば経つほど細菌が繁殖し、それによってニオイを発してしまうのです。デンタルフロスを使うことで、歯磨きだけでは届かなかった歯間部の食べカスや歯垢の除去がしやすくなり、口臭予防にも繋がるというわけです。

デンタルフロスの種類

デンタルフロスには一回ごとに必要量を切って使う「ロールタイプ」と、持ち手付きで使い切りになっている「ホルダータイプ」と大きく2種類があります。用途による大きな違いはありませんが、以下の特徴がありますので好みに合わせて使い分けることをおすすめします。

ロールタイプ
・フロスが細いため、歯間が狭い方向き。
・ロールで巻かれている分量が多く、コストパフォーマンスが優秀 。
・小さいボックスに収納されているので、ポーチなどにも入れやすく、携帯に便利。
・フロスのアングルを自分の加減で調整できる。
・デンタルクリニックなどではこちらを使用することが多い。

 

デンタルフロスロールタイプ

ロールタイプ

ホールドタイプ
・持ち手付きで初心者でも簡単にできる。
・フロスが太い傾向なので、歯間が狭い人は少し入れにくいこともある。

 

デンタルフロスホールドタイプ

ホールドタイプ

意外と簡単!デンタルフロスの使い方

メリットづくしのデンタルフロスですが、やはり一番気になるのはその使い方。「難しそう」「時間がかかりそう」というイメージを持つ方も多いと思いますが、一度使い方をマスターすれば、習慣にするのはそれほど難しくありません。実際に、割と大雑把な人が多いといわれているアメリカ人も毎日使用しているわけですから、私たち日本人も大丈夫!シンプルな工程を繰り返すだけですので、ぜひチャレンジしてみてください。

今回はアメリカでより一般的で、使い方に少しだけコツがいるロールタイプの使い方をご紹介します。デンタルフロスは歯磨きの後に行います。

デンタルフロスロールタイプの使い方フロスを30~40cmくらいで切り出し、両端をそれぞれの中指に巻き付けます。両手の指の間は10~15cmほど開いていると使いやすいです。
デンタルフロスロールタイプの使い方歯と歯の間に入れる際には、人差し指か親指を使って両手の間のフロスの張りを保つように引っ張り合ってください。緩みがあるとうまく歯垢を掻き出せません。
歯と歯の間に差し込んだら、表面を擦るようにジグザグに動かします。上の歯は上から下へ、下の歯は下から上へ擦り上げます。上下運動だけでなく、左右の動きも組み合わせて歯垢を取り除くイメージで繰り返してください。
歯周ポケットに当たる部分(歯の側面だけなく、歯茎に少し入った根元の部分)、歯の裏側まで忘れず磨いてください。
両手の間にあるフロス部分と歯に差し入れる部分を上手く移動させながら、新しい箇所を使ってそれぞれの歯間部を磨いていきます。手に巻いてあるフロスも徐々に巻き直しながら、できるだけキレイな部分を使用しましょう
全ての歯間部を磨き終わったら、一度口をすすぎ、必要であればマウスウォッシュなどで磨き上がった歯をコーティングしてあげるといいですね。

デンタルフロスの注意点

基本的には優しく磨いてあげるのがコツです。力任せに擦り過ぎると、表面のエナメル質だけじゃなく歯茎にも負担がかかるので、丁寧な細かい動きで歯垢を取り除きましょう。

歯周病や虫歯が深刻化している場合は、歯や歯茎を傷つける恐れがあるので、デンタルフロスの使用は一時的に控えてください。

デンタルフロスの使用を始めたばかりのときは、歯茎から出血することがあります。歯茎が一時的に傷ついてしまった場合がほとんどですので、数日使ってみて様子をみましょう。出血が続くようなら、歯茎がとても弱くなっている可能性もありますので、デンタルクリニックの受診をおすすめします。

歯垢が蓄積した状態でフロスを使い始めると、使用した部分のフロスのニオイが気になることがあるかもしれません。数回の使用が終了してもニオイが気になる場合は、歯周病の可能性もありますので、こちらもクリニックへの相談を検討してみてください。

ホールドタイプも便利ですが、慣れてくるとロールタイプのフロスの方が使い勝手が良く便利だと思う人も多いようです。私はロールタイプを使用しています。フロスの角度や力の入れ具合などが調整しやすく、特に、歯の裏側や奥歯をフロスする際により使いやすく感じます。ホールドタイプもさっと準備できて、使い捨てができるという利点があるので、好みや使い方に合わせて選べるといいですね。

アメリカ発おしゃれなデンタルフロス

以前まではドラッグストアなどで取り扱いのある、機能性を重視したデンタルケアブランドのフロス以外はあまり見かけなかったのですが、最近では化粧品ショップの「セフォラ」や雑貨セレクトショップの「アンソロポロジー」にもデンタルフロスが置いてあるという大きな変化が見受けられます。オーラルケアがビューティーの一部として、そしてエチケットの一部として、若い世代にもますます浸透している証拠といえるでしょう。パッケージやフレーバーにもこだわりの詰まった最新のフロスは、今後日本でも人気が出そうな予感です。

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キュートなポーチに入っていてもまったく違和感のないおしゃれパッケージが「Cocofloss(ココフロス)」から登場。ココナッツ味、ストロベリー味、ミント味、オレンジ味とフレーバーの種類も豊富です。

 

フロス未経験者でも思わず試したくなるカップケーキフレーバー。歯磨きではなく、デザート気分で楽しめそう?

 

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ベーコンフレーバーのフロス。味を想像するとゾッとしますが、フロスの下のベーコン味の歯磨き粉は輪をかけて……。アメリカらしいユニークなフレーバーです。

毎日の積み重ねが、美しい笑顔をつくる

「オーラルケア」と耳にすると、なんとなく医療方面を思い浮かべる方も多いことでしょう。しかし、真っ白な美しい歯が与える顔全体への印象度の違いは大きく、実際に口元の自信は、たくさんの笑顔を生んでくれます。清潔感や身だしなみへの気遣いは、肌やファッションと同じように、歯にも表れるもの。だからこそ、アメリカではオーラルケアがとても大切にされています。医療費が高額なアメリカでは、歯科費用のかかるオーラルケアがしっかりなされているかどうかが、生活水準や育ってきた環境を判断する材料の一つに数えられることも少なくはありません。しかし、歯磨きやデンタルフロスなどの日常的なケアは、誰もが実践できる簡単な習慣です。毎日の積み重ねが健康的で清潔感のある歯を保ち、自信に満ちた笑顔へと導いてくれるのであれば、歯磨き後のデンタルフロスも目的を持って続けられそう。日本でもホワイトニングを始め、オーラルケアはますます注目されているので、日本女性の化粧ポーチにも、可愛いらしいフロスが常備される日もそう遠くはないことでしょう。

出典

https://oralb.com/en-us/oral-health/solutions/floss/benefits-flossing-your-teeth
https://oralb.com/en-us/oral-health/solutions/floss/how-to-use-dental-floss

この記事を書いたライター

Beauty Lifestyle Writer

東京でファッション誌の編集・ライターとして活動後、渡米。LAではセレクトショップのバイヤーに。妊娠、出産を機に退職した後はフリーランスのライターとして活動再開。Newスポットの探索、本屋巡り、図書館でお籠り、ハワイへの逃避行が大好き。娘の笑顔とアイスクリームさえあればとりあえず幸せな30代女子です。

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