セレブの愛する「トモコ・ジャパニーズ・スパ」体験&オーナー・智子さん伝授の美容法とは?
LA(ロサンゼルス)のビバリーヒルズ高級ショッピング街に、ちょっとした隠れ家のように佇むスパがあります。それは「トモコ・ジャパニーズ・スパ(Tomoko Japanese Spa)」。大阪出身のアケルマン智子さんが、2014年にオープンしたお店です。ジェシカ・アルバやシャローン・ストーン、グウィネス・パルトローといった大物の女性セレブが利用していることがメディアで取り上げられ、そのユニークさから注目され続けています。今回は、このスパの体験レポートとともにオーナーである智子さんのインタビューをご紹介していきましょう。
驚くべき“おもてなし”トモコ・ジャパニーズ・スパ体験レポート
日本の“おもてなし”をLAで
トモコ・ジャパニーズ・スパが提供しているのは、西洋と東洋のテクニックを融合した画期的なマッサージ。特に人気のカップル・マッサージの部屋は、小さな座敷と檜のお風呂がついていて、マッサージ後にお寿司が食べられます(冒頭写真)。ビバリーヒルズでは数々の高級ホテルがスパを提供していますが、こんなサービスは前代未聞。飛行機に乗らずに日本の高級料亭や旅館に出向いたような気分になれるスパなのです。マッサージの前後に日本のお茶と季節に合ったお茶菓子がふるまわれるのも、「海外にいながらにして日本を体の中から感じていただけるように」との配慮からだそう。
早速、スパ体験。まず、受付で草履に履き替えてスパ施設内に入ると、暖炉をアクセントにした落ち着いた空間に通されます。温かいおしぼりが手渡され、ほうじ茶とレモンのデトックス・ウオーター、チョコレートがお盆に乗って運ばれてくると、優雅な気持ちに。
お茶をいただきながら、リラックスした状態で、タブレットに特にマッサージをして欲しい部位などリクエストを含めた情報を入力。私は「革命的なマッサージ」と説明書きにあった「美顔フェイシャルマッサージ」を体験してみることにしました!
いよいよ「革命的なマッサージ」体験!
「美顔フェイシャルマッサージ」は、他に例を見ないほど丹念に深く、頭皮と顔面の筋肉をほぐすマッサージ(75分)。マッサージと同時にツボ押しのテクニックが特徴です。案内された部屋はシャワーつきでアメニティグッズが揃っており、浴衣まで用意してありました。
まず、顔全体を丁寧に両手の指でマッサージした後、温かいタオルで顔を温め、顔を片側ずつ入念にマッサージします。なめらかに指をすべらせたり、タッピングしたりとさまざまな動きのマッサージは夢見心地になるほどの気持ち良さ。指と入れ替わりに、細い金属の棒でツボを刺激されているのも感じます。指圧のようにリンパの経路に沿ってツボを刺激することにより、滞った気を流し、自己治癒力とマッサージ効果の持続性を高めているそう。
セルフマッサージを怠っている私の顔は全体的に硬かったのですが、コリが段々ほぐれていくのを感じるだけでなく、肌が温まっていく実感もありました。左右両方終わると、顔全体が通常の半分位の重さに減ったような軽さを感じます。
顔をホットタオルで温めてからオイルを拭き取った後は、頭皮も丁寧にマッサージ。セラピストの一声で我に返りました。「いかがでしたか?お顔が明るくなっていますよ」。
驚きの成果は肌のトーンアップ!
セラピストの声に気がつき、壁一面の鏡で見てみると、まさにその通り。ワントーン顔が明るくなっているように見えます。リンパの流れを良くする「リンパドレナージュ」という施術も取り入れたフェイシャルマッサージなので、老廃物を流して顔の色を明るくする効果があるとのだとか。ザラついていた私の肌の角質はすっかり取れて、毛穴が目立たなくなっていました。眉間のしわも目立たなく、リフトアップされたように頬が上がっています!
なんと、この体験の翌日も肌は化粧水をいつもよりも吸い込み、化粧のノリが良くなっているように思えました。さらに驚いたことは、この肌の状態がその翌日も翌週も、ずっと続いたことです。
人気の秘密はマッサージを含む「癒し」
マッサージで充分に人気の秘密が理解できましたが、トモコ・ジャパニーズ・スパの魅力はマッサージを含む全ての「癒し」体験にありました。指先から伝わってくる真心と細やかな気配りは、まさに行き届いた日本らしい“おもてなし”。体も心も癒してくれるのです。マッサージ後、私が桜餅と緑茶の上品なセットを頂いている間に、2組のカップルが続けて入店し、おしぼりとお茶のサービスを嬉しそうに受けている姿がとても印象的でした。
トモコ・ジャパニーズ・スパのオーナー・智子さんインタビュー
母から娘へ受け継がれた想い
後日、オーナーの智子さんが取材に応じてくださいました。智子さんは幼い頃からお母様にフットマッサージをしてもらい、気のエネルギーの大切さを日常生活で学びながら育ったそうです。
「その影響で私はマッサージを受けるのが大好きになり、国内から海外の五つ星ホテルまで、いろいろな素晴らしいサービスを経験して、数々の心癒される施術に感銘を受けました。それで、私自身もたくさんの人に元気を与えて、心の底から温かい気持ちになるような、素敵な笑顔にできる美容の仕事をしたいと決心したのです」。
日本とタイでマッサージとフェイシャルを学んだ智子さんは、ご主人の母国イスラエルに引っ越した後、2005年に小さなスパをオープン。現地の言葉が話せない中でスタートしたこのビジネスが見事10周年を迎えた2014年、憧れだったアメリカ、LAのビバリーヒルズにトモコ・ジャパニーズ・スパを開店したのです。
「“人生において一番大切なことは、まず感謝の気持ちを持ち、プラス思考でいること。そして心身共にポジティブなエネルギーで日々を過ごすこと”。これは母が私に常々言っていた言葉です。マッサージは、言葉が通じなくても、心とエネルギーが通じ合うことで心身共に癒される“エネルギーチャージ法”だと考えています。心も体もリラックスして、前向きな気持ちにさせてくれる素晴らしい方法です」。
LAっ子には神秘的な体験のサービス
智子さんの思いが込められたトモコ・ジャパニーズ・スパのサービスは、LAの男女には少し神秘的な体験にもなっているのではないかと思います。私が受けた美顔フェイシャルマッサージは、「瞑想を誘う特殊な施術によって深い眠りに落ちることも多く、脳のリセットやメンタルデトックスの効果もあります」と説明してくれた智子さん。その効果は確かに感じられました。マッサージを受けながら、私は全ての手順をこの記事を書くために覚えておかなければと頭では考えていたのですが、後半はただ心地良さだけを感じながら半分眠っているような状態でした。普段は一日中あれやこれやと考え、頭の中が忙しいなかで、まるで瞑想をしているようなとても静かな時間を持つことができたのです。
数多くのセレブリティにも人気のスパの経営者であると同時に、二児の母でもある智子さん。多忙な現在でも、お母様の教え通り「朝晩生きていること・生かされていること」に感謝し、どのような時でも笑顔でいることを心がけ、ポジティヴなエネルギーを維持するように意識しているそうです。そんな智子さんが経営するスパだからこそ、美容と健康に気を配るLAの男女を魅了する癒しの空間になっているのでしょう。
智子さん直伝、今日から始める美容法
スパを体験し、智子さんへのインタビューを終える前に、スパに行く時間がなかなか取れない多忙な女性でも、今日から始めることのできる美容法を智子さんに教えていただきました。
「私は就寝前に、気持ちよく体を伸ばすことを心がけて、ヨガのように同じポーズをキープするストレッチを10〜20分行っています。その日の気分でポーズは変えますが、1つのポーズを30秒以上。好きな香りのオイルを使用しながら行います。呼吸はゆっくりと、鼻から吸って、口から吐きます。息を吸う時に心臓の交感神経が刺激されるので鼓動が早く感じられますが、逆に吐く時は副交感神経が刺激されるので、心臓の鼓動がゆっくりとなります。それから、好きな音楽を聞きながらリンパをマッサージすると、気の流れもスムーズになりますよ。そうやって、心も体もリラックスしてから眠りにつくようにしています。子どもを寝かしつけながら寝てしまうこともありますけれど…」。
私も美顔フェイシャルマッサージで筋肉やコリをほぐすことの大切さを実感したばかりなので、さっそく教えていただいたストレッチを始めてみることにしました。皆様も好きなポーズのストレッチから智子さん流美容法をスタートしてみてはいかがでしょう?その際に、部屋にキャンドルを灯したり、お気に入りのお茶を用意したりと、トモコ・ジャパニーズ・スパのような癒しの空間づくりをしてみると、よりリラックスできて楽しめますよ!