Photo Credit: Noa Napoleon

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太平洋の海が近隣の主要都市から数分の距離にあり、多くのサーファーに愛されている南カリフォルニア。キャリアアップと水上でのスキルアップの両方を目指す人にとって、最高の住環境です。この地でこれら2つを両立させるべく果敢に活動している女性がいます。

アメリカ版『b.glenish!』は、自分らしく輝く女性に着目し、インタビューを通して、彼女たちの生き方や美しさの秘訣をご紹介しています。今回は、21歳の米国のプロサーファー、ミア・コリンズさんに着目し、彼女を輝かせるサーフィンコミュニティーや競技生活、彼女を取り巻くあれこれについて伺いました。

波に乗ることに魅せられて

Photo Credit: @clarkvisual

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サーフィンは、ここ南カリフォルニアにおいて、過去10年間で急速に成長したプロスポーツであり娯楽でもあります。いつ頃からサーフィンをしたいと思うようになったのですか?また、そのきっかけは何だったのでしょう?

ミア

「サーフィンを始めたのはかなり幼いときからですね。初めてサーフボードを手にしたのは7歳のときだったかと思います。

父はサーフィンに深く関わりがあって、私がサーフィンをすることにも多大な影響を与えてくれました」

ミアさんの父親であるリッチー・コリンズさんは、ベテランのプロサーファーであり、ハワイに家族で旅行した際に娘にサーフィンを教え始めたそうです。その後、家族はカリフォルニアに戻り、2000年代初頭に彼女は初めてサーフィンの大会に参加しました。

サーフィンへの想いについて教えてください。サーフィンはあなたにとって、どれほど大切な役割を果たしているのですか?

ミア

「私にとって、サーフィンをしているときは “自分の全て”を感じます。全てを網羅しているような感覚です。良い日もあれば、悪い日もあります。サーフィンは人生そのものを表す比喩のようなものです」

いつからプロサーファーを目指したのですか?最初は、ジュニア部門で競技していたのですか?

ミア

「球技としてのサーフィンは、とても面白いのですよ。実際にサーフィンは、プロとして、また、アマチュア部門においても同時に競うことができたんです。私が初めてプロになったのは11歳のとき。これは法的なルールが変更される前のことで、以降、年齢制限が設けられるようになり、14歳にならないと国際試合に出場できなくなりました。そのため、12歳になってからは、競技生活から2年間離れ、再び試合に出られるようになるまでの間、自分の技術を磨くことに集中し、サーフィンを楽しみました」

サーフィンとともに成長する

アメリカにおいて女子の競技サーフィンは、まだマイナーなスポーツと考えられていますね。このことについてのご自身の考え、またサーフィンの発展、成長についてどう思われていますか?

ミア

「私がこのスポーツを始めたときから比べると、女性の参加者が増えていることは確かです。歴史的には、サーフィンはビーチに限られていましたが、ウェイブプール(人工的に波を起こすプール)の導入により、より多くの人がサーフィンに挑戦できるようになりました。サーフィンは今も成長し続けているスポーツです。でも、今でもほとんどビーチに集中していますね」

波のプールとはどのようなものですか?試してみたことはありますか?

ミア

「ありますよ!カリフォルニアのレモアにある“ケリー・スレーターズ・プール(Kelly Slater’s pool)”と、オーストラリアのメルボルンにある“アーバン・サーフ(Urban Surf)”に行ったことがあります。大きな違いは、波のプールは海にあるような塩水ではなく、淡水を使っていることです。塩水には塩分が含まれているため、塩水の方が浮きやすいのです。外で実際に走るのとトレッドミルで走るのと、同じようなものですね」

ミアさんは、特定の技術を練習するにはウェイブプールが適していると考えていますが、実際に海で練習する方がはるかに好きなようです。

現在のトップ10サーファーと、これから活躍するサーファーの違いとは何だと思われますか?

「トップ10に入っている女性のほとんどは、ずっと前からランクインしている人たちです。彼女たちのほとんどは “チャンピオンシップ・ツアー(CT)”レベルです。つまり、彼女たちは非常に高いレベルで戦うために必要なスキルと経験を持っているので、“クオリファイング・シリーズ(QS)”レベルでも高いパフォーマンスを発揮することができるのです。

“良いサポートグループ(=スポンサー)”がいなければ、ツアーに出るのは少し難しいかもしれません。しかし、ランキングシステムが発達しているので、若い男性や女性が成長する機会も増えていると思います。また、サーフィンは多様性が高まっており、今では多くの国が国際的に展開しています」

コロナ禍でのサーフィン活動

Photo Credit: @j2snapimages

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コロナ禍において、競技サーフィンの世界はどうなりましたか?

ミア

「他の多くのことと同様に、対立や制限、感情の起伏がありましたね。2020年のサンディエゴでは、海に出る権利を守ろうとする人たちの抗議運動が行われました。あまりにも多くのことが起こっていたので、圧倒された気持ちになり、私は少しの間、ソーシャルメディアを休んでいました。“ワールド・サーフ・リーグ(WSL)のクオリファイング・シリーズ”は休止しています。暫定的に2つの大会が開催されますが、今はまだ何も分かっていません。この状況が回復するまで、健康で安全な生活を送るように、できる限りのことをしています」

ミアさんのお話の通り、パンデミック中、多くの文化的、社会的な運動が増えました。差し支えなければ、このような動きがサーフィンコミュニティーにどのように浸透していったのか、ご自身の印象をお聞かせください。

ミア

「“ワールド・サーフ・リーグ(WSL)”は、いろいろなことが起こり始めた頃から、多様性をより強く求めるようになりました。例えば、異文化、非営利団体、環境浄化、地域支援プログラムなどのドキュメンタリーや啓蒙活動を公開しています。長い間、サーフィンは白人男性が主役のスポーツでしたが、WSLが光を当てたことで大きく成長しました。このことを目の当たりにして驚きました。

コミュニティーの中で、サーフィンは人々を一つにします。実際、パンデミックが起きたとき、そのストレスの発散場所としてサーフィンを始めた人がたくさんいました。安全にできると感じた範囲内ですが、私もあちこちでサーフィンを教えていました」

さまざまな出会いを育む

以前に大会で日本に来たことがあるそうですね。日本のプロサーファー、須田那月さんのブログでも、あなたの名前が紹介されていました。ぜひ、そのときのことを教えてください。

ミア

「私が初めて日本を訪れたのは2016年でしたが、それ以前にもツアーを通じて何人かの日本のサーファーと友情を育んでいました。日本のサーフィンコミュニティーが飛躍的に進歩していることにとても感銘を受けました。私の父が国際的にサーフィンをしていた頃と比べて、今では日本の女性サーファーの数は格段に増えています。

母は韓国人で、私はハーフコリアンなので、スポーツ界の多様性を目の当たりにして喜びを感じています。夏樹さんは素晴らしいですし、鈴木亜美郎さんとは友だちで、日本ツアーの際に相乗りをしてくれました」

ミアさんから笑顔がこぼれます。ツアーやイベントでは、サーファー同士が惜しみなくサポートをするらしく、3度目の来日では、地元のサーファーたちから手厚い支援を受けたそうです。これまでに計3回、日本を訪れている彼女は、人々のホスピタリティや親しみやすい料理など、日本は旅行しやすい国の一つだと感じていると話してくれました。

ご自身のInstagramでは、プロサーファーとしてだけでなく、ゴルフ愛好家、アーティスト、そして世界旅行者としての顔もお持ちです。もう少し詳しく教えてください。

ミア

「私は昔からアートが好きでした。でも、パンデミックが始まってからは、特に創作活動に夢中になっています。私にとっては趣味の一環ですが、インスタグラムのセカンドアカウント@collinsmeahでは、私のアート作品を公開しています。そうですね、こちらのサイトは、私の考えをまとめた写真集のようなもので、私が行ったことや私を幸せにしてくれたものなど諸々紹介しています」

ときに私を苦しめるものは、私を元気づけるものでもある

波に乗っているとき、あるいは私生活で苦しいときに、どのようにして元気を取り戻していますか?

ミア

「私たちのようなプロのアスリートも、負けたり、ミスをしたり、ときには暗闇の中で過ごしているのだと知ってもらいたいと思っています。

旅先では、観光やハイキングなど、自然の中でストレスを解消したり、背負っている重いものを洗い流したりしています。外国の都市を散策するのも楽しいですね。どこに行っても発見がありますから」

残念ながら、プロの女性サーファーはミアさんの近所に住んでいないようですが、友人や家族と一緒にサーフィンをするのが好きと微笑みます。また、絵を描いたり、一人でリフレッシュしたり、母親と一緒にウィンドウショッピングをしたりすることで、心と魂を大切にしていると話してくれました。

私たちを成長させてくれるものに、美は宿る

プロサーファーということで、紫外線から肌を守るためにどんなことをしていますか?また、普段はどのようなスキンケアをしていますか?

ミア

「毎日、SPF(日焼け止め)を塗っています。特に海に出る前に塗っていますね。若い頃はそれほど気にしていませんでしたが、肌の日焼けが気になるようになってきたので、将来起こるかもしれないことを避けたいと思っています。

海水はとても乾燥しやすいので、何度か保湿剤を塗る必要があります。全体的に、私のルーティンはとてもシンプルですが、夜寝る前にアンチエイジングのナイトクリームを楽しんでいます」

お気に入りのSPFはありますか?

ミア

「私は、サンゴ礁にやさしい、環境にやさしい製品を使うようにしています。無害で効果的な日焼け止めを見つけるのは難しいですね。今はオーストラリアの会社の日焼け止めを使っていますが、天然成分が含まれていて、環境にも無害です。“アルタ・サロン・コスメティックス&フレグランス (Ulta Beauty)”で見つけました。

サーファー専用の“サーフ・マッド(Surf Mud)”を使ったこともありますが、とても濃くて、洗い流すのが大変です。ほとんどの場合、白い日焼け止めを使いますが、それだけ効果が高いからです。日によって見た目を重視して、無色のものを選びます。正直、私にぴったりのSPFはまだ見つかっていないんです」

笑顔が眩しいミアさん

笑顔が眩しいミアさん

『b.glenish!』は、“美”とは、外見の美しさだけでなく、内面が充実していることだと考えています。ウェルビーイングと内面の美しさはとても重要ですよね。美しさ、幸せ、ウェルビーイングをどのように定義しますか?

ミア

「そうですね。美は主観的なものだと思います。さまざまな文化的・歴史的規範や、美の基準とされるものに、非現実的な期待や基準が設定されていることを考えると、この言葉を一つの定義に限定することは難しいですね」

ミアさんは、また、「美とは女性にも、男性にもあるものだ」と考えていると語ります。

ミア

「自分を愛し、 “欠点”を自分の一部として受け入れることができると、“真の自分”でいることができます。健康で、充実した生活を送っていて、他者へ与えることができて、そして笑顔でいられるのなら、これ以上何が必要なのでしょう?

物事には波がありますが、受け入れられることが大半です。そして、それらは私たちを成長させてくれます。そこにこそ、本当の美しさがあると思っています」

今後、何か楽しみにしていることや発表したいことはありますか?

ミア

「今は何も決まっていません。この一年は、ただひたすら待つだけの日々でした。それなりに大変なこともありましたが、忍耐力を鍛えたり、他の創作活動を発展させたりするのには、とても役に立ったと思っています。

最後に、私の所属、パートナー、スポンサーに関してご紹介しておきますね。

サーフボートは、“ティミー・パターソン・サーフボーズ(Timmy Patterson Surfboards)”と提携しています。@tpattersonsurfboardsからご覧ください。
ウエットスーツは、地元の小さな素晴らしい会社、“ジョンシー(Jonesea)”のものです。@jonesea.
私のサーフショップは、“フロッグハウス(Froghouse)”。ニューポートビーチの黎明期からあるサーフショップになります。Froghouse: @froghouse。彼らは本当に信じられないほど素晴らしく、いつも私の友人や家族にギアを提供してくれるのですよ。
フィンは“フューチャーズ・フィン(Futures Fins)”@futuresfins。
また、フードスポンサーである“セッション・ウェスト・コースト・デリ(Sessions West Coast Deli)”は、とても新鮮な食材を使っていて、サンドウィッチがとても美味しいです。
そして、体のケアのためにときどき、カイロプラクティックの“ナチュラル・ヘルス・スポーツ・セラピー(Natural Health Sports Therapy)”に行っています。@teamdrg.
ぜひ、参考になさってくださいね」

英語版の記事はこちら

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