日本人の心のふるさと「伊勢神宮」へ行こう!Vol.5みちひらきの神様「猿田彦(さるたひこ)神社」で輝かしい未来を願う

はじめてのお伊勢さんをVol.1で二見浦海岸の二見興玉神社からスタートした伊勢神宮正式参拝の旅。「お伊勢参りは外宮から」のならわし通り、Vol.2では、「外宮」をお参りし、グルメストリートといわれる「おはらい町通り」で伊勢名物も堪能したVol.3。前回のVol.4では「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」をおまつりする「内宮」を参拝しました。そして、もう一か所、忘れてはならない神社があります。それが「猿田彦(さるたひこ)神社」です。今回は「みちひらきの神様」といわれる「猿田彦大神(さるたひこのかみ)」をお参りします。

みちひらきの大神 猿田彦神社

外宮から内宮へ向かうバス路線の途中にある小さな神社で、ここにお祀りされているのが「みちひらきの神様」といわれる猿田彦大神です。日本神話では、始まりの「天孫降臨(てんそんこうりん)」に登場される神様になります。「瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)」が天照大御神に中つ国の統治を命じられ、天から地上にやってくるときに道案内をしたのが猿田彦大神です。

瓊瓊杵尊をご案内したのち、妻の「天宇受賣命(あめのうずめのみこと)」と一緒に本拠地である「伊勢の狭長田(さながた)五十鈴の川上」の地に戻り、この地を始め全国を切り開いてきた、という神様です。猿田彦大神は、誰よりも先に地上にいた神様、ということになりますね。

というわけで猿田彦神社は「みちひらき」、新しく何かを始めるときに良い方向へ導いてもらう、迷っているときなどにも道を切り開いていただく神様として、信仰を集めています。
そのためでしょうか、新しい門出として、猿田彦神社では神前結婚式をするカップルもたくさんいるそうです。私も新しいプロジェクトをスタートするので、道を開いていただくためにしっかりとお参りしてきました。

地元に愛されるパワースポット

日本人の心のふるさと「伊勢神宮」へ行こう!Vol.5みちひらきの神様「猿田彦(さるたひこ)神社」で輝かしい未来を願う

伊勢神宮外宮より、内宮行きのバスで約20分。猿田彦神社前で下車して徒歩1分のところに猿田彦神社があります。

大鳥居。くぐるときは必ず左右に。

大鳥居。くぐるときは必ず左右に。

一礼して大鳥居をくぐります。ここで忘れてはならないのは、鳥居をくぐるときでも真ん中を歩いてはいけないこと!真ん中は神様の道です。鳥居の中(境内)は神様がいらっしゃる神聖な場所。人間は鳥居をくぐる際にも右か左に寄り、必ず一礼してから境内へ入ってくださいね。

絵馬を奉納するのもお参りの楽しみの一つ

絵馬を奉納するのもお参りの楽しみの一つ

入ってすぐのところに風に揺られてカラカラと歌っているたくさんの絵馬があります。絵馬に描かれているのは「みちびきの舞」で、明治天皇の皇女・北白川房子様が御参拝のときにお詠みになった御歌に作曲、振付をした猿田彦神社独自の舞いだそうです。

猿田彦大神本殿

猿田彦大神本殿

ご本殿は二重破風の妻入り造り(さだひこ造り)。屋根の上の鰹木や柱、欄干は、猿田彦大神の御神徳である「方位祓い」を象徴する八角形がいたる箇所で用いられています。そう、猿田彦神社は「八角形尽くし」なのです!

御利益を引き寄せる大開運の神社

猿田彦大神の八方位祓いは全方位の妨害を取り除き、金運や財運、健康運、縁結びなど全ての現世御利益を引き寄せるといわれています。

境内の中央に「古殿地(こでんち)」と呼ばれる八角形の方位石があります。昔の神殿跡の印で、干支で方位が刻まれていて、触れると御利益があるんだとか!!

古殿地

古殿地

猿田彦神社の中で最もパワーが集まる場所だそうです。石には触り方があって、仕事運「亥→卯→未」、金運「巳→酉→丑」、家庭運「申→子→辰」、人気運「寅→午→戌」とされています。私はどのパターンで触ったでしょうか?

もう一つのパワースポット「たから石」です。

たから石

たから石

宝船の形をした石の上に富を象徴する白蛇が乗ったように見えることから特に縁起が良いとされています。白蛇が見えてきますか?

日本人の心のふるさと「伊勢神宮」へ行こう!Vol.5みちひらきの神様「猿田彦(さるたひこ)神社」で輝かしい未来を願う

境内社の「佐瑠女神社(さるめじんじゃ)」。御祭神は猿田彦大神の奥様、天宇受売命です。天宇受売命は、天照大御神が天の岩戸に籠もられた際に踊った神様で、芸能や縁結びの神様として、たくさんの女性や芸能関係者が参拝に訪れるそうです。

ちなみに猿田彦大神の容姿は、「鼻長七咫、背長七尺」と表記されていて、どうやら架空の「天狗」に似ていたようです。天狗のモデルなのかもしれません。そのため、「天地を照らす」太陽神であったともいわれていて、多数の顔を持つ謎に満ちた神様ともいわれています。

伊勢の土着の神は、稲作の神

猿田彦大神は、伊勢の土着の神(古来よりその土地に棲んでいる神)だったともいわれています。伊勢には宇治氏という伊勢神宮に使える氏族がいましたが、猿田彦は元々宇治氏の田を守る神様だったため、「稲作の神」とされていたそうです。

それを象徴するかのごとく猿田彦神社の奥には「御神田」と呼ばれる田んぼがあります。

この田んぼでは、毎年5月5日に三重県無形文化財指定の御神田祭が行われます。「八乙女(8歳の8人の童女)」が持つ稲苗を、桃山時代の民族衣装を身にまとった植方が囃方の田楽にあわせて植える、という風景を見ることができます。

美しく優雅、そして厳かなる神前挙式は日本ならではの景色

偶然に出会えた新婦新郎のお二人。

偶然に出会えた新婦新郎のお二人。

なんとこのお参りの際に、偶然結婚式に居合わせました。日本ならではの白無垢で行う神前結婚式は神話の一コマのよう。みちひらきと縁結びの神様夫婦に見守られて、末長くお幸せに。

門出の一幕に出会えるのもうれしい

門出の一幕に出会えるのもうれしい

まるで、映画のように美しいシーンにうっとり見入ってしまいました。猿田彦神社では本格的な挙式や披露宴ができるプランがあるので、神前挙式をお考えの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。私もチェックしないと!

忘れてはいけない御朱印

日本人の心のふるさと「伊勢神宮」へ行こう!Vol.5みちひらきの神様「猿田彦(さるたひこ)神社」で輝かしい未来を願う

お参りを終えて御朱印をいただきに行きました。持ち込みの御朱印帳だと書置きの御朱印でしたが、御朱印帳を購入すると書いてくれる、とのことで、またもや購入してしまいました。桃色の御朱印帳です。

またもや購入した御朱印(左上)としっかり力強い文字で書いていただいた御朱印(右上)。

またもや購入した御朱印(左上)としっかり力強い文字で書いていただいた御朱印(右上)。

日本人の心のふるさと「伊勢神宮」へ行こう!Vol.5みちひらきの神様「猿田彦(さるたひこ)神社」で輝かしい未来を願う

左側が猿田彦神社で購入した御朱印帳。右は二見浦海岸の二見興玉神社で購入したもの。
二つ並べると、どちらも素敵。後悔などありません!

一目惚れした神棚

一目惚れした神棚

御朱印帳や御守りだけではなく神棚も販売されていました。私の自宅にも神棚がありますが、こちらの神棚は品良く愛らしい。一目惚れしてしまいました。「可愛いな、欲しいな」と思いつつ、荷物が多かったので泣く泣く諦めました。しかし、見ればみるほど、やっぱり欲しい!次回来た折には、必ず手に入れます!

伊勢にはジャケ買いしたくなるかわいい地ビールがいっぱい!

伊勢の地ビールとラベルも可愛い「Neko Nihiki(猫二匹)」。

伊勢の地ビールとラベルも可愛い「Neko Nihiki(猫二匹)」。

伊勢には、こんなにたくさんの地ビールがあるなんて知りませんでした。どれもジャケットに凝っていて楽しい! ほぼ、飲んでみましたが、しっかりしたホップの味と苦みも効いていて味もさまざまです。さっぱり系からIPA風まで、どれも美味しく頂きました!

ラベルも個性的な「Neko Nihiki(猫二匹)」のビールが印象的でした。味はクラフト独特の香りでもさっぱりとした口当たり、フルーティーな香りが鼻を抜けます。お酒好きの私としてはかなり満足なお味でした。

さて、次回はいよいよ『日本人の心のふるさと、伊勢神宮へ行こう!』シリーズの最終回です。美味しいものを求めて、改めて「おはらい町通り」から「おかげ横丁」をクルーズします。お楽しみに!!

参考サイト

https://iseshima.keizai.biz/headline/1729/
https://www.isejingu.or.jp/
https://ise-guide.jp/
https://www.sarutahikojinja.or.jp/

この記事を書いたライター

Cooking Expert/Author

1961年2月4日生まれ、水瓶座O型。料理研究家。ハワイ、バリ、タヒチなどのアイランド料理研究家でもある。TV、ラジオなどメディアでの情報発信、ケータリングなど、食に関して幅広く活躍中。著書に『ハワイごはん』『湘南ごはん』『海ごはん』『ホノルル食堂』など。オフィシャルホームページ「ALOHA DELI

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