美肌&免疫力UP!日本酒&ワインの驚異的パワー
日本酒には、たった1週間飲むだけで「肌のハリ」に効果が期待できる成分、「α‐EG(α-エチル-D-グルコシド)」が含まれていることは以前以前にお伝えしましたが、なんと、新型コロナウィルスを阻害する成分、「アミノ酸(5-ALA)」も含まれている、という実験結果が発表されました!しかもその成分はワインにも含まれているのだそうです。
朗報を耳にしたらじっとしてなんかいられません。料理研究家歴20年、編集者歴35年、そしてワイン歴40年の私、藤沢セリカが、「何がどう効果があるのか、どれだけ飲めば効くのか」など取材しました。また、「日本酒に合うおつまみ」「赤ワインに合うおつまみ」も併せてご紹介しちゃいます!
たった1週間で驚きの効果!
「日本酒や酒粕に含まれるα‐EGがコラーゲンを増やし、肌にハリを与える。そして甘酒を飲んで、たった1週間で効果が表れる」という驚きの研究発表をされた、金沢工業大学の尾関教授に取材したのが2018年。当時はまだコロナの影もなく、自由に旅行ができた時代です。私は金沢から京都の酒造で研究されている方たちに「なぜ日本酒が肌に良いのか」を取材し、飛び回っていました。『腸内環境を整える発酵食品で健康&美肌に【特別編】』としてご紹介しましたが、本題に入る前に、もう一度おさらいしてみましょう。
コラーゲンを増やす日本酒のα‐EGとは?
日本酒は、蒸した米に麹菌をふり、さらに酵母を加えて発酵させたものを絞って造られます。この、酵母を加えた後に発酵する段階でα‐EGは生まれます。日本酒のうまみ成分でもあるα‐EGは、酒を絞ったあとの酒粕にも存在します。
お酒を飲める方なら日本酒(純米酒)でOKですが、お酒が苦手な方や妊婦さんなどは、酒粕を煮立たせてアルコール分を飛ばせば摂取することができます。α‐EGは熱に強いので、調理しても効果は変わりません。そのため、毎日の食事に気軽に取り入れることができます。
尾関教授の研究によると、毎日50gの酒粕を1週間食べるだけでコラーゲンスコアが上がり、実験に参加された40~50代の女性たちのほとんどが「カサカサしなくなった、お化粧のノリが良くなった」と絶賛されたとか。しかも、食べることを止めたあとも、コラーゲンスコアが減ることはなかったそうです。
なので、日本酒をそのまま飲めば効果はより期待大!皮膚真皮層のコラーゲン量を増やすことが証明されたので、日本酒を飲む良い口実にもなりますね!
赤ワインを飲んでアンチエイジング
赤ワインに多く含まれる成分「ポリフェノール」は、アンチエイジングに最適な抗酸化物質です。体を錆びさせる活性酸素を撃退し、老化を防ぐ効果が期待できます。赤ワインのポリフェノールは、アントシアニン、リスベラトロール、タンニン、フラボノイド、カテキン、プロアントシアニジンなど。タンニンやカテキンは緑茶にも含まれていますが、ポリフェノール量を比較すると赤ワインは緑茶の約1.5倍にもなります。
このポリフェノールは生活習慣病の予防にも効果が期待できます。赤ワインを食前や食中に飲むと血糖値スパイクを防ぎます。また、脂肪燃焼効果も期待できるため、適量な赤ワインはダイエット中であっても罪悪感なく摂取することができます。さらに、高血圧の予防にもなると考えられています。その他にも貧血予防や冷え性改善など、赤ワインには良いことづくしといえそうです。
ワインは食中酒として飲まれる方が多いと思います。そのため、ワインのマリアージュ(ワインと料理と合わせる)なんて言葉があるのでしょうね。私は個人的に「イチジクと生ハム」の組み合わせが大好きですが、肉料理と合わせることも多くあります。赤ワインといってもブドウの品種やテロワール(ブドウが育った環境)で味が異なりますので、基本的には同じテイストをマリアージュすると間違いありません。
日本酒やワインに含まれるアミノ酸(5-ALA)がコロナを阻害する!
2021年夏、新型コロナウィルスの増殖を100%阻害するといわれる「5-ALA」が日本酒や納豆、ワインなどの発酵食品に多く含まれるというニュースが世間を騒がせました。5-ALAとは、生命体の細胞の中でつくり出される天然のアミノ酸で、「生命の根源物質」とも呼ばれている成分。最近ではサプリメントの原料としても多く使用されています。
アミノ酸(5-ALA)は、長崎大学と企業のコラボ研究チームが発見。今も新型コロナウィルスとの関係を解明すべく、臨床研究の実施を進めているそうです。
日本酒やワイン、その他の食品の5-ALAの含有量
日本酒やワイン、その他の食品の5-ALAの含有量を比較してみると、日本酒が圧倒的に多く、その次が赤ワイン、黒酢、納豆と続きます。しかし、これらの食品で新型コロナウィルスを撃退できるほどの5-ALAを摂取しようとすると、一度に相当量の飲酒、飲食が必要になります。日本酒だと5,000ml~6,000mlも必要なのだとか。さすがに、コロナを撃退できたとしても別の障害が起こりそう…。
5-ALAの摂取だけを目的にするのであれば、サプリメントがよさそうですが、日々の積み重ねが大切なので、美味しく、楽しく予防できればうれしいですよね。しかも、日本酒に含まれるα‐EGはおちょこ1杯でも効果があることが分かっているので、コロナウィルスの予防とコラーゲン摂取の一石二鳥を狙えますよ!
日本酒に合うおつまみ
日本酒は米から作られたお酒なので、基本的にはどんな料理にも合いますが、たまり醤油で作った煮魚だけは日本酒にしか合わないと思います。
高級魚といわれる金目鯛は、料亭などではほとんど時価という価格設定。注文するにはかなり気が引けます。でも日本酒と一緒に頂きたいですよね!そこで、おうちでも料亭みたいに美味しく作れるレシピを紹介します。
金目鯛の煮付け<材料 2~4人分>
- 金目鯛(尾頭付き)・・・1尾(うろことはらわたを取ったもの)
- ゴボウ・・・1/2本(皮をむいて斜め切り)
- 昆布だし・・・800ml
- 酒・・・100ml
- 三温糖・・・大さじ2
- みりん・・・100ml
- たまり醤油・・・大さじ6
- 生姜・・・60g(皮つきのまま薄切り)
- サトイモ(冷凍でもOK)・・・2個(下ゆでする)
<作り方>
鍋にたっぷりの水(分量外)を入れて中火にかけ、沸騰したら金目鯛を入れ、皮がチリチリしてきたら取り出して冷水に入れて冷やす。
金目鯛を良く洗い、キッチンペーパーなどで水気を取る。
鍋に昆布ごとだし汁を入れ、金目鯛とゴボウ、酒を入れて強火にかける。
煮立ったらアクを取り、三温糖を加えて2分ほど煮る。
みりん、たまり醤油を加えて落とし蓋をし、中火にして8分ほど煮る。
生姜とサトイモを入れ、煮汁を魚にかけながら3分ほど煮たら完成。
※このレシピは金目鯛1尾用ですが、切り身2枚の場合は調味料を半量にして作ります。
赤ワインに合うおつまみ
赤ワインは牛肉と相性抜群ですが、私のお気に入りは「鴨肉」。じっくり低温でローストし、バルサミコとオレンジのソースは最高です!まるで高級フレンチでいただくような味に仕上がるレシピを紹介します。
鴨のロースト・オレンジソース<材料 2人分>
- 鴨肉(フィレ)・・・1枚
- 塩、コショウ・・・少々
- オリーブオイル・・・大さじ1
- バター・・・大さじ1
- 三温糖・・・大さじ1
- 赤ワイン・・・大さじ1
- オレンジのしぼり汁・・・1個分
- 水・・・50ml
- バルサミコ酢・・・大さじ2
- コンソメ(顆粒)・・・小さじ2
<作り方>
鴨肉の皮目に切れ目を入れ、塩コショウをして10分ほどおく。キッチンペーパーで汁気をふき取る。オーブンを160度に温める。
フライパンにオリーブオイルを入れて中火にかけ、①を皮目から入れて焦げ目が付いたら裏返してこんがり焼く。
両面に焦げ目がついた鴨肉をアルミホイルで包む。160度に温めたオーブンに入れて7分焼いてオーブンを切る。鴨肉はそのままオーブンに入れたままで15~20ほど放置する。
ソースを作る。鴨肉を焼いたフライパンにバターを入れて弱火にかける。三温糖を加え、カラメル色になるまで加熱し、赤ワインを入れて煮立たせる。
オレンジのしぼり汁、水、バルサミコ酢、コンソメを入れ、2/3量になるまで煮詰める。
鴨肉を1㎝幅に切って皿に盛り付け、⑤をかけて出来上がり。
参照
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0006291X2100156X