2022年「日本の人気スポット、きれいになれるおいしい事情」Vol.3 異国情緒たっぷりの街・新大久保で多国籍ごはん&ショッピング三昧編
海外旅行が気軽にできなくなって3年目、海外旅行への想いは募るばかりです。オンラインツアーで妄想トリップも楽しいですが、日本国内にはリアルに「異国」を感じることができる街がたくさんあります。その一つが新宿区「新大久保」です。
「新しい日本の人気スポット」をリサーチし、食のトレンドを中心に「キレイになれるおいしい事情」を紹介している2022年「日本の人気スポット、きれいになれるおいしい事情」では、前回『女子が群がるチーズ三昧韓国フード編』をお送りしました。今回は、「コリアンタウン(韓国街)」としては有名な新大久保のもっとディープなスポットについてご紹介します。
さて、そのスポットとは、「イスラム横丁」。名前の通り、イスラム系の方々が店舗を構えている場所です。「横丁」というからには何件もお店が立ち並んで賑わっている、という印象を受けますが、このイスラム横丁はほんの10~20m程で、スーパーが3〜4軒。飲食店が3件程のこじんまりとした一角になります。でも、ここでしか手に入らない食材が多くあるので、私は「超」がつくほどのリピーターです。
JR新大久保駅を出てすぐ斜め左にある「イスラム横丁」
駅前の大通りはそのまんまのコリアンタウン。韓国レストランやカフェが立ち並んでいます。最近ではKポップのアイドルのグッズを販売している店(ブロマイド屋さん。昔、原宿あたりにありましたね。いわゆるアイドルのお店です)が増えて、どこを歩いていても「BTS」の歌が流れています。
駅を背にして斜め左、信号を渡り、「マツモトキヨシ」の横の路地を入ると、もうそこは日本でも韓国でもない、イスラムの世界です!早速目に入って来たのは「ハラルショップ」。ハラルショップとは、イスラム教の合法的な食べ物(宗教上食べていいものと悪いものがある)が売っている店。ちなみにイスラム教は豚肉を食べることは禁止されているのは広く知られていますが、他の動物も処理の方法や加工に作法があって、それをちゃんと守っている食品のみ「ハラル」とされています。
スーパーの2階にはネパール居酒屋の看板が!この店の常連客はネパール人。ふるさとの味が食べられるとのことで人気です。
お店の前には、日本のスーパーでは見かけないような野菜や食材がたくさん置かれています。しかも英語かイスラム語なので、異国情緒たっぷりです。
私のお気に入りのスーパー「グリーン・ナスコ(GREEN NASCO)」。隣はレストランです。
この店には、インド料理に使うスパイスや豆類、タイ料理、インドネシア料理の食材など、豊富に取り扱っています。多国籍料理を作る私にとって、ここはパラダイスなのです!しかも、どの食材もお値段が安い!!
ジャスミンライスやバスマティライスもあります。もちろん日本のお米も売っています。
お菓子やインスタント麺なども豊富で、見たことも食べたこともないものがいっぱい。値段もお手頃なのでチャレンジしてみるのも楽しいですよ!
コリアンタウンで噂のタイ料理レストランへGO!
イスラム横丁を脱出したら、そこはもう韓国。美味しい「参鶏湯専門店」もあります。
体が温まるし最高の参鶏湯なのですが、今回は「とにかく美味しい」と噂のタイ料理の店でランチをしようと決めていました。コリアンタウンに来て、なかなか韓国料理以外を食べる機会がなかったのですが、今回は意を決して、チャレンジです!
いよいよタイ料理レストランへ
お店はとあるビルの地下1階。看板がひっそりと出ています。
伝説のシェフ、タムさんがいる「バーン・タム(Baan Tum)」という店。実は、過去に何度か食べてみようとチャレンジしたことがあるのですが、この店に来る度に休みだったり、休憩時間に入っていたりと、縁がありませんでした。
今回はやったね、やっと訪れることができました!今日は一番乗りです。店内はそんなに広くはないけど、タイの雰囲気が満載。タイ人のスタッフにおすすめを聞いて、王道のタイ料理のコースをお願いしました。
まずは「アボカドのサラダ」。やはり一味違います。ココナッツの甘い風味にピリッと辛みアクセントが効いています。
タイのエビのさつま揚げ「トードマンクン」と「空心菜のニンニク炒め」。どちらも作りたて、アツアツでおいしい!しっかりタイの味です。
そして真ん中から火が噴いている「トムヤムクン」。あえて、日本人向けに味をやさしくしていないところが私好みです。昔、私がタイのレストランで修行したとき、シェフが「トムヤムクンは食べられないものを入れてはいけない、食べられないものが入っているのは安物だ」と言っていました。シェフの言葉の「食べられないもの」とはレモングラスやローリエ、ガランガーなどの香り付け用ハーブ類です。この店のトムヤンクンは、それらが入ってないく、辛くて酸っぱい本格的もの。
〆は甘さの中にスパイシーさが広がる香ばしい「パッタイ」。さすが噂通り、どれを食べても美味しかったです。カプサイシンもたっぷり取れて、新陳代謝が上がって、これで肌もピカピカです!さすが伝説のシェフが作り出すお料理。大満足でした!
街ブラ再開!ショッピングスタート
お腹も一杯になったということで、街歩きを再開です。まずは私のよく行くコスメショップ「ギャラリー45」へ。ここは何が楽しいかというと、店員のお姉さま方。彼女たちは65歳オーバーなのですが、とにかく美しい。そして、まるでおかまバーのごとく、私たち年配女子を「あんた、もっときれいにしないとダメよ!きったないわね!」などど、愛を込めて叱るのです。お姉さま方に会うと「ああ、キレイを頑張らないと」と思います。心のスパイスでしょうか、美しくなるためには叱られることも必要なのですね。
こちらは若者に人気のハンドクリーム。パッケージがカワイイですね。
食べ歩きも楽しい新大久保!
新大久保の街には食べ歩き用のお店もたくさんあります。
コリアンタウンでは「トッポキ」や「チーズドック」「フライドチキン」や甘い「ホットク」などを食べ歩きます。
路地にある居酒屋。なんだか惹かれますね~。お酒は韓国の焼酎「チャミスル」。おつまみはトッポキやキムチ、キンパなどをいただくようです。全てテイクアウトもできます。お土産にも喜ばれそう。
こちらは最近人気の行列ができる「韓国ちゃんぽん」の専門店。しかも店名は「香港飯店」とあります。
「韓国ちゃんぽんってなんだろう?」と思うと、とにかく食べてみなくて落ち着きません。さっそく並んで入ってみました。先ほどタイ料理も食べたばかりでまだお腹も空いていないのに、困ったものです。料理研究家という職業病みたいなものでしょうね。
今回オーダーしたのは、同店で人気の「チャジャン麺」です。色は濃いけど、味はそんなに濃くなくて、甘い風味。混ぜ合わせて食べます。生のタマネギが添えられていて、かじりながら食べるんだそうです!
こちらは周りのみんなが食べていたからついつい注文しちゃった韓国風酢豚の「タンスユク」。これ、かなり美味しかったです。豚肉はスライス?だからサクサクで食べやすくて、黒酢がさっぱり。このお店に行ったらぜひ食べてみてください!
お目当ては「ソウル市場」
またもや満腹でうろうろしながら、やっと目的地が見えてきました。目指すは「ソウル市場」です!
新大久保の中心あたり、大通り沿いにあるソウル市場。ここにくれば韓国食材がなんでも揃います。見ての通りいつ行っても大混雑。
ヤンニョムチキンの素やソース、調味料などの品ぞろえも豊富。
韓国製のお菓子もたくさんありますが、屋台コーナーには、ちょいとつまみたくなるものからごはんのおかずまで、さまざまな食材や食品が!奥には精肉やキムチコーナーなど、冷蔵系のものがずらりと並んでいるのですが、大盛況であまりの混雑に残念ながら写真は撮れませんでした。
韓国といえば「インスタント麺」ですよね。大ヒットした韓国映画「パラサイト」の中で、2種類のインスタント麺をミックスして食べるシーンがありましたが、これがそちら。どなたも買っているようでした。
韓国のインスタント麺の特徴は、伸びないこと!そのため、韓国の鍋には欠かせない存在です。
さて、家庭の味韓国グルメの定番といえば「キンパ」。キンパとは、韓国のり(ゴマ油が塗ってあって塩味が付いている)で作る海苔巻きです。
ソウル市場でも、せっせとキンパを作り、山のように積み上げています。それをカットしてパックされたものが購入できます。お土産にもピッタリ!
韓国のりを買って、キンパを作ってみよう!
キンパ<材料(分量は適量)>
左がソウル市場で買ってきた韓国のりです。一般的に、小袋に入った小さめのものが多いのですが、キンパを作るためには大判が必要。
- ご飯・・・適量(お好みで)
- 具材
(ニンジン、ゴボウ、卵焼き、ホウレンソウ、カニカマ、油揚げ、魚肉ソーセージ、タクアン)・・・適量(お好みで)
※野菜は塩茹し、細長く切る。その他の食材はそのままで細長く切っておく - 塩・・・適量(お好みで)
- ゴマ油・・・適量(お好みで)
- 煎りゴマ・・・適量(お好みで)
キンパは酢飯にはしないで、少量のゴマ油と塩を入れて混ぜます。今回は十六黒米にしました。中に入れる具材はなんでもOK。食材があまりなければキュウリだけ、卵だけ、でも大丈夫です。ただし、生ものは巻きませんよ。
キンパは少し薄めにカットして一口で食べるのが韓国風。ぜひ、作ってみてくださいね。
近くにある異国体験で美しく!
いかがでしたか?想像している以上に身近にある外国は、ディープで美味しいものに溢れています。思い立ったら、パスポートなしですぐに訪れることができる場所にあるのもうれしい!何度でも足を運びたくなりますよね。さて、次回はまた違う人気スポットを紹介します。妄想も旅も街歩きも、心の栄養となり、それが笑顔につながります。できる範囲で、行ける範囲でそれらを大いに楽しみましょう。笑顔こそ、私たちを最も美しくしてくれるものなのですから!