b.smile of O.C. – ジャズ・シンガー – ジーナ・サプート
メイクやファッションよりも女性を美しく見せるもの
感動する心と情熱を持った生き方
それが私の笑顔の秘密
OC(オレンジカウンティー)の中でも歴史的な町並みが魅力的なフラートン・ダウンタウンには、20年以上に渡って、地元の音楽家によるショーをしているジャズ・クラブ「スチーマーズ」があります。そこで14年間に渡って歌い続けているのが、ジャズ・シンガーのジーナ・サプートさん。彼女は、「歌」には驚くべき力があるということを教えてくれました。
OCが私を育んでくれた
ジーナさんは、もともとオレゴン州出身。大学進学のため訪れた南カリフォルニアで、年中温暖な天候と、同じように温かみにあふれた人々の魅力に触れた時は、大きな驚きがあったそうです。
「OCはゆったりとリラックスしている雰囲気がありながら、同時に、エンターテインメントの街LAの隣にあるという便利さもあります。OCではいつも何か楽しいイベントが行われていて、ちっとも飽きないの。美しいビーチ、レストラン、それに芸術。OCにはすべてがあるといっても過言ではないわ」
それ以来、ジーナさんはOCを本拠地として活動しています。
音楽だけではない「歌」の意味
言葉を発するのと同じくらい幼い頃から、自然と歌い始めていたジーナさんにとって歌は、音楽を超える存在。それは、自分自信を表現するとても大事な行為で、もしも長い間歌わないと、空虚な気分に陥ってしまいます。
「歌を職業にしてもしなくても、きっと私は歌い続けてきたと思います」
そう言い切るジーナさんにとって、歌うことは癒しであり、自分の一部です。歌の中の主人公になりきって、彼らの人生を感じて生きることで、ジーナさんは、自分自身も成長できたそう。ジーナさんは歌うことで、歌を自分の中に取り込んでいるのです。
歌うことで女性は美しくなれる
ジーナさんは、自ら歌うだけでなく、歌を教える教師でもあります。彼女の教える生徒のほとんどは思春期の少女たち。初めは、いつもどこかどこか自信がないのが見て取れる彼女たちですが、歌い続けるうちに、大きな変貌を遂げていきます。
「歌を歌うということは、自分を開放し、傷つきやすい自分をさらけ出すこと。そして時には間違いをおかしてもよい、自分自身でいることが重要なのだと気づくことで、自分が何者なのか、何を求めているのかがわかるのです。この営みのなかから、自信が生まれていくのです」
「完璧になった時に自信が持てるのではなく、完璧ではない自分を受け止め、受け入れることで、そこに自信が生まれる」というのは新しい発見であり、またそれは不完全な自分に落ち込んでしまう時もある自分自身を励ましてくれるものでもありました。
舞台の上で、観客の視線を一身に浴びて立つジーナさんは美しく輝いています。その彼女の自信と美しさを支えているのは「歌」なのです。そして彼女の歌声にリラックスして耳を傾けている観客の多くが美しく見えたのも、きっと気のせいではなく、彼女の歌のエネルギーが作り出す輝きなのだと思いました。
(文:スタッフライター 池嶋ゆい)
Gina Saputo (ジーナ・サプート)
南カリフォルニア大学ソーントン音楽学校出身。OC(オレンジカウンティー)フラトン市の老舗ジャズ・クラブ「スチーマーズ」をはじめ、数々の会場でショーを行っている。オレンジカウンティーで活躍するミュージシャンに贈られるOCミュージックアウォードを受賞している。
Gina Saputo http://www.ginasaputo.com/