こんにちは、ハワイ・アイランド料理研究家の藤沢セリカです。

これまでの記事ではハワイを多く取り上げてきましたが、実はバリ島にも40回ほど行っています。昔、出版社で雑誌の編集者だった私は海外担当で、ハワイはもちろん、その他の国、バリ島にも多く通いました。

初めてバリ島に行ったのは30年ほど前。小さな空港に野生の鳥や野良犬などがうろうろしていて、とても怖かったことを思い出します。しかも当時は直行便がなくジャカルタ経由で、バリ島のデンパサール空港に到着するのは深夜でした。街と言われる場所は舗装されることなく砂利道で、街灯もなく真っ暗、野良犬もいるので気をつけなければなりません。至る所に高いヤシの木が生え、自然の中に小さな食堂のようなものやバリ独特の民芸品屋がポツポツあるだけでした。

数年通ううちに徐々にですがバリ島も進化して、スーパーや少し高級なレストランやファーストフード店なども出来て、街らしくなってきました。ただ一つ変わらないもの、それはバリ島の持つ神秘。人々は神の存在を身近に感じ、毎日のお供えとお祈りを欠かすことはありません。

そんなバリ島が大好きでしたが、なぜかしばらく行く機会がなく、今回15年ぶりに行ってきました。昔はコテージしかなかった町クタには大型ホテルがずらり。観光客用のレストランや百貨店まで目白押し。道は車で渋滞し、昔の面影はまるでありませんでした。
その変貌ぶりには驚かせられましたが、以前からあったナチュラル素材で作られる石鹸やオールハンドのエステ、アーユルベーダなどは、うれしいことにバージョンアップされていました。

それでは、とても久しぶりのバリ島で、大人女子(?)の私が体験した神秘とキレイの秘密を、2回に分けて紹介いたしますね。

バリ島で一番メジャーな町「クタ」

バリ島と言えば一昔前まではサーファーが行く島で、波がそこそこ乗りやすいことが人気。ビーチ自体は湘南みたいに茶色い砂で水もそれなりに茶色く、ハワイのように美しい海、とはかけ離れていますが、クタのサンセットは格別です。真っ赤に染まるビーチに見物客が盛りだくさん。まるで花火大会みたいに人々はビーチを目指します。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

さて、私はサンセットよりバリごはん、ということでまずは美味しいごはん巡りをしました。実は15年前、「バリごはん」というレシピ本を書くために、バリ島のレストランで修業した経験があります。その時に学んだ料理を色々な店で食べる、ということも今回のミッションです。さて、料理にも変化があったのでしょうか……。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

バリ料理の代表と言える「ガドガド」は温野菜のサラダです。テンペや厚揚げが入ったベジタリアン向けの一品。ピーナッツソースでいただきます。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

「ナシゴレン」はバリ風チャーハン。サテ(焼き鳥のようなもの)や目玉焼き、えびせんべいがプレートになっています。店により味が違うので、ナシゴレンの食べ比べも楽しみの一つです。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

「サテ」はバリ島の焼き鳥。少し甘めの味付けで、さらに甘いピーナッツソースや辛いサンバルというペーストをつけていただきます。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

バリ島のビールは南の島らしく、どれも薄く水のような飲み心地。有名なものでは「バリハイ」「ビンタン」などがあります。しかもあまり冷えていない! 店によっては5本セットでワインクーラーのようなものに入ってサーブされるものもあります。これはオススメです!

ローカルご用達、ナシチャンプル専門店

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

バリ島で一番変わったことと言えば物価。昔は100円もあればお腹いっぱいになりましたが、町のレストラン(メインストリート)では、日本とほとんど変わらないお値段にビックリ。どうしたものか、と思いましたが、昔のバリ島も残っていました。ローカルの友人に連れて行ってもらった食堂では、色々選べてなんと100円弱。このナシチャンプルの専門店の食堂、嬉しいことに日本語が通じました。ナシチャンプルは、インドネシア語で「ナシ」はご飯、「チャンプル」は混ぜるという意味。つまり、ナシチャンプルは、ご飯を盛った皿にお好みで選択したおかずをのせた料理のことで、誰もが大好きなローカルフードです。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

ソース類は、スパイスが効いていて新陳代謝を上げるものばかりです。店自慢のごはんに合うフレッシュジュースは濃厚でビタミン豊富。発汗作用で汗をかき、ジュースでビタミン補給する、暑い国ならではの美容法?毛穴の汚れも一気に落ちるお食事です。

バリ島発、オーガニックソープ

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

ジャスリーというお土産屋もない村にある、オーガニックソープの店&工場「SensAtiA」に行きました。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

店内は何とも言えないアロマのいい香り。バリ島で採れるハーブのみを使用して作られる石鹸やエッセンシャルオイルが人気で、友人のお薦めは、虫よけクリーム。私はレモングラスの香りを購入しました。店内にいるだけで気持ちが良くなる香り。クタから車で2時間ほどでしたが、来たかいがありました。

オーガニックのチョコレート工場

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

そこよりさらにドライブすること1時間。バリ島産オーガニックカカオで作るチョコレート工場へ行きました。工場、といっても絵本に出て来そうな佇まい。可愛い工場です。敷地内には大きなブランコや船に見立てた休憩所などもあり、地元のカップルのデートスポットとしても有名なのだそうです。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

早速、ここで作られたホットチョコレートをいただきました。あっさりしていて香りが良く、飲みやすいドリンクです。その他にも、ここで作られたチョコレートを試食させて頂きました。濃厚で風味がよく自然の味。また、ゴジベリーなどのスーパーフードを入れたチョコレートもあり、健康と美容に良い、カカオ成分85%のチョコレートもありました。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

余談ですが、チョコレートって気分を向上させるため、恋愛モードになりやすいと言われているのをご存じですか?夜に食べるとセクシーな気分になる要素があるそう。でも、どの成分がどう効くのかはまだ解明されていないのだとか。カカオは世界でもまだ謎の植物だそうです。

ロータスカフェ

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

帰りに素敵なカフェで食事をしました。ここでもナシチャンプルをいただきましたが、とてもおしゃれな盛りつけで参考になりました。

「神々が宿る神秘の島・バリ島で見つけたキレイの秘密」①

この日はお祭りが多く、通行止めも所々で行っていて、なかなか目的地に着くことが出来ませんでしたが、至る所で神秘に触れることができ、改めてバリの人々は神と生きているのだなぁ、と感じました。次回は、また違う町に移動します。お楽しみに!

この記事を書いたライター

Cooking Expert/Author

1961年2月4日生まれ、水瓶座O型。料理研究家。ハワイ、バリ、タヒチなどのアイランド料理研究家でもある。TV、ラジオなどメディアでの情報発信、ケータリングなど、食に関して幅広く活躍中。著書に『ハワイごはん』『湘南ごはん』『海ごはん』『ホノルル食堂』など。オフィシャルホームページ「ALOHA DELI

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