食生活でホルモンコントロール?更年期障害を乗り切る食事術

更年期の多くの女性に訪れる『更年期障害』

これには年齢不詳のセレブたちも悩まされているよう。以前、コメディアンのロージー・オドネルと歌手のマドンナが更年期障害を乗り切る方法についてトークショーで語っていました。また、ハリウッド女優のジェーン・シーモアやシェリル・ラッドはホルモン補充療法(HRT)を受けているそうです。一方、女優のスーザン・サランドンは改善法としてホールグレイン(全粒穀物)を食生活に取り入れているそうです。

食生活はホルモンの分泌に深く関係するので、少しずつ持続的に食習慣を変えていくと、『更年期障害』の症状をコントロールして、体調をよくすることができるといいます。そこで今回は、多くの女性が悩む更年期障害を上手く乗り切るための食事法をご紹介します。

イライラ、のぼせ、不眠……もしかして更年期障害?

現在、日本人の平均閉経年齢は51歳。その前後5年間が一般的に“更年期”と考えられています。この“更年期”に入ると、卵巣の機能が衰えてきて、卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)の量が徐々に減り始めます。

ホルモンと自律神経は互いに深く影響し合っているため、エストロゲンの分泌量が減少するとホルモンバランスが乱れ、自律神経のコントロールが上手く働かなくなってしまいます。また、更年期の女性が直面する生活環境からくるストレスなども影響して、自律神経の失調を中心としたホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)、不眠、イライラ、うつ症状といった体調の変化(更年期障害)が現れます。

更年期障害が現れる時期には個人差があり、早い人では閉経になる10年も前からこのような症状が現れる場合もあるといいます。

若い女性に増えている「プチ更年期障害」とは

最近は、20代や30代といった若い女性の間にも更年期障害のような症状が現れる『プチ更年期障害』が増えているそうです。これは、卵巣機能の衰えによるものではなく、ストレスや過労、過激なダイエットなどによる自律神経の乱れによってエストロゲンの分泌が減少するのが原因だといわれています。

「プチ更年期障害」は、放っておくと不妊症になったり、そのまま卵巣機能が低下して本当に閉経したりする可能性もあるので、そのような体調の変化がある方は早めに専門医に相談するのがおすすめです。

ここでは、毎日の生活のなかから取り入れたい、更年期障害を乗り切るための食事術をご紹介いたします。

更年期障害を乗り切る食事術

①大豆製品をとる

食生活でホルモンコントロール?更年期障害を乗り切る食事術

大豆には更年期になると減少するエストロゲンのように働く大豆イソフラボンが多く含まれています。また、体を作る素となる良質なたんぱくが多く、低脂肪で消化吸収がいいので、肉類の代わりに豆腐などの大豆製品をとると、悪玉コレステロール値を下げて生活習慣病の予防になるそうです。更年期障害によくあるホットフラッシュを鎮める作用もあるといわれています。体にいいとされる大豆製品ですが、とり過ぎは逆に体によくありませんので、摂取量には気をつけましょう。1日の摂取量の目安としては、豆腐なら1日半丁~1丁、納豆なら1~2パックまでが適量です。

②野菜やフルーツをとる

食生活でホルモンコントロール?更年期障害を乗り切る食事術

野菜やフルーツは、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富で低脂肪。さらに、エストロゲンのように働く「フィトエストロゲン」が含まれています。大豆イソフラボンもこのフィトエストロゲンの一種です。また、キャベツに多く含まれるミネラルの一種「ボロン(ホウ素)」は、エストロゲンの分泌を活性化し、骨を強くする働きがあります。

③豆を積極的にとる

豆はフィトエストロゲンを含み、食物繊維が豊富。栄養バランスに優れ、更年期に不足しがちなカルシウムや葉酸、ビタミンB6など、ミネラルやビタミンB群が豊富。
しかも低脂肪で良質なたんぱく質がとれ、代謝を促進する働きがあるのでダイエットにも効果的なのだそうです。

④トランス脂肪酸は避け、オメガ3系脂肪酸とる

食生活でホルモンコントロール?更年期障害を乗り切る食事術

トランス脂肪酸は、「食べるプラスチック」ともいわれるほど体に悪い脂肪。トランス脂肪酸は揚げ物の他に、マーガリンや固形の植物性ショートニング、ドーナッツ、クラッカー、クッキー、ケーキ、パイ、チップスなどに含まれています。このような食べ物は控え、調理する時はオメガ3系脂肪酸の多いオリーブオイルやキャノーラオイルを使用しましょう。
また、動物性脂肪の多い肉類や乳製品などは控え、オメガ3系脂肪酸の豊富なサーモンやサバなどの魚をとりましょう。

⑤カフェインやアルコールは控え、1日2ℓの水を飲む

食生活でホルモンコントロール?更年期障害を乗り切る食事術

更年期障害の期間は体の水分が不足しがち。体の水分が不足すると、更年期障害に対抗する体の抵抗力が弱まるので、乾燥を助長するカフェインやアルコールは控えて、1日2ℓのミネラルウォーターで水分を補給しましょう。 水以外の飲み物としては、ビタミンCと葉酸が豊富なオレンジジュース、カロテンなどの抗酸化物質が豊富なキャロットジュースやグレープジュースがいいそうです。

⑥夕食は少なめにして、数回に分けて食べる

朝食は抜き、昼食は少なめで夕食はたっぷり食べるという方が多いのではないでしょうか。夜は代謝が下がるので夕食は少なめにして、エネルギーが必要な午前中に多く食べる方が代謝をアップさせます。また、ちょこちょこと何度も食べる方が1日のカロリーの摂取量が少なく、代謝がアップするといいます。ですが、夜遅い時間に食べるのはNGです。夕食後に何もしないと何かを食べたくなってしまうので、お風呂に入ったり、本を読んだりして気を紛らせるといいそうです。

⑦カルシウムを毎日とる

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女性にとってカルシウムは大切な栄養素。カルシウムが豊富な低脂肪の乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)をとるといいのですが、乳製品が苦手な場合は、オートミールやシリアル、ブロッコリーや葉野菜などを積極的に食べるといいそうです。また、サプリメントでカルシウムの補給をするのもいいでしょう。

⑧砂糖は減らす

砂糖はカルシウムやビタミンB1を消費するため、女性に大切なこれらの栄養素の不足を招いてしまいます。また、砂糖を減らそうと「ローカロリー」、「ゼロカロリー」食品に走るのは逆効果になりかねません。このような食品によく使用されているサッカリンやアスパルテームといった合成甘味料は、砂糖と比べて体内で分解されにくいため体に負担がかかり、消化機能や代謝機能が低下してしまいます。
コーラなどの清涼飲料水やアイスクリームなどにはこのような合成甘味料がよく使用されているので、なるべく避けたいですね。

⑨フラックスシードを食べる

食生活でホルモンコントロール?更年期障害を乗り切る食事術

フラックスシードは、コレステロールを下げる働きやガンの予防になるとして近年になって注目されるようになりましたが、実は何百年も前から薬としても利用されてきた健康食品です。ポリフェノールの一種でフィトエストロゲンのリグナンやオメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸)がとても豊富に含まれています。

ただし、フラックスシードに対してアレルギーを持つ人もいるので、最初は1日大さじ1/4程度の量からスタートして、体調をみながら徐々に量を増やしていくといいそうです。

食事だけでなく、生活習慣からも

食事法以外におすすめなのは何といっても運動です。運動はコレステロール値を下げる、骨や筋肉を維持する、ストレスを軽減する、血液の循環がよくなる、代謝がアップする、よく眠れるようになる、活力がアップするなど様々な健康効果があります。毎日30分の運動を心がけましょう。

他には、リラックスできる自分の時間を持つこともいいそうです。お友達とランチやお茶をしたり、たまにはネイルサロンへ行ったり、エステでマッサージをしてもらうなど、自分が心地よくリラックスできる時間を作ると、ストレスを上手く解消することができます。

毎日の食生活や生活習慣を味方につけて、上手に体調の変化をコントロールしましょう。

参考

Managing Menopause Symptoms Through Diet
http://www.medicinenet.com/script/main/art.asp?articlekey=59895

15Tips Dealing Menopause
http://www.fountia.com/15-tips-dealing-menopause

この記事を書いたライター

Writer

ハワイの海に魅せられ、16年間住み慣れた南カリフォルニアからホノルルへ移住。 現在はエステティシャン&ボディマッサージセラピストとして日々女性の美をサポートする傍らフリーの美容ライターとして女性の美と幸せをサポートする情報を発信しています。

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