ここ数年、話題になっている発酵食品。悪玉菌を減らし善玉菌を増やして、腸内環境を整えれば、健康になり美肌も手に入ると積極的に食べる人が増えています。簡単に食べられるものでいえば、ヨーグルトやキムチ、乳酸菌飲料などが知られていますよね。でも、日本では古くから調味料として味噌や醤油、酢などの発酵食品を普段の食事に取り入れてきました。調味料の他に納豆や漬物など、私たち日本人のソウルフードも発酵食品です。便秘や慢性疲労など、腸内環境の悪化は肌荒れだけでなく、新陳代謝低下や免疫機能のダウンなど、その健康被害は計り知れません。そう、キレイを保つためには腸内環境を整えることが必須!そこで、数回にわたり発酵食品を取り入れたレシピをご紹介します。まずは「酒粕」にスポットを当ててみましょう。

美肌に貢献してくれる酒粕を毎日の食事に!

米の発酵過程でできる「麹酸」は、くすみの原因といわれるメラニン色素を抑える作用があるため化粧品にも多く使用されています。きっと一度は「酒蔵で働いている女性の肌は、しわもシミもなくツルツル」と耳にしたことがあるはず。麹酸が美肌に貢献してくれるとなると、普段の食事に取り入れない理由ありませんよね?でも、お酒が苦手な人はどのように取り入れていけばいいのでしょう…。酒粕には少量ですがアルコール分が残っています。しっかり煮立て、火を通せばアルコールを飛ばすことができます。

洋食にも美味しい酒粕

酒粕は、粕汁や粕漬けなど和風がポピュラーな食べ方ですが、アレンジすれば洋風でもイケます。今回は米粉と豆乳を使って、ホワイトソースにしました。多めに作れば、3〜4日は冷蔵庫でのストックも可能です。硬めなので、さらに豆乳で薄めてパスタのクリームソースに、クリームシチューなどにもお役立てください。小麦粉を使用していないので、グルテンフリー。牛乳も使っていないので、アレルギーの方も食べることができますよ。

酒粕のホワイトソース<材料 1L分>

  • 酒粕・・・50g
  • 豆乳(無調整)・・・1L
  • 米粉・・・70g
  • 塩・・・小さじ2
  • コンソメ・・・2個(キューブ)
  • ローリエ・・・1枚
  • 塩、白コショウ・・・少々

<作り方>

酒粕は硬い場合は少量の水で溶く。
鍋に豆乳を入れ、①を加えてよく混ぜ合わせる。
酒粕が溶けたら米粉を加えて混ぜる。
③を中~弱火にかけ、塩、コンソメ、ローリエも加えて混ぜながらとろみがつくまで火にかける。
とろみがつき、酒のアルコール分が飛んだら塩、白コショウで味を調えて出来上がり。

酒粕のホワイトソースを使って作るグラタン。これは野菜だけですが、マカロニグラタンやドリアなどにも利用できます。なめらかな舌触りでやさしい味です。

酒粕ホワイトソースのきのこグラタン<材料 2人分>

  • しめじ・・・1株
  • まいたけ・・・1/2株
  • エリンギ・・・2本
  • カボチャ・・・少々
  • ニンニク・・・1かけ
  • 酒粕ホワイトソース・・・2カップ(上記のレシピで作ったもの)
  • パルメザンチーズ・・・少々
  • 塩、コショウ・・・少々

<作り方>

しめじとまいたけは小分けに、エリンギとカボチャは食べやすい大きさに、ニンニクは薄切りにする。
カボチャは耐熱容器に入れ、大さじ1の水を加えて電子レンジで2分加熱する。
フライパンにオリーブオイル(分量外)とニンニクを入れて中火にかける。
ニンニクの香りが立ってきたら、①のしめじ、まいたけ、エリンギを入れて炒め、しんなりしたら②も加えて塩、コショウで味を調える。
器に④を入れ、酒粕ホワイトソースをかける。
パルメザンチーズをふり、200度のオーブンで10分ほど焼いたら、出来上がり。

この記事を書いたライター

Cooking Expert/Author

1961年2月4日生まれ、水瓶座O型。料理研究家。ハワイ、バリ、タヒチなどのアイランド料理研究家でもある。TV、ラジオなどメディアでの情報発信、ケータリングなど、食に関して幅広く活躍中。著書に『ハワイごはん』『湘南ごはん』『海ごはん』『ホノルル食堂』など。オフィシャルホームページ「ALOHA DELI

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