気になる鼻のボコボコ、正体はすり鉢状の毛穴だった!
大人になるにつれて、次第に目につくようになってきた鼻の毛穴。人前に出る度に、「鼻のボコボコが目立ち過ぎていないか?」と気になって仕方がないという方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。「メイクでは上手に隠しきれない……」と鏡の前でため息ついているのは、実はあなただけではありません! この憎き鼻のボコボコは、簡単にいってしまうと毛穴周りの肌荒れが原因。だからこそ、きちんとスキンケアをすることで、気にならなくなるものなのです。ここでは、その毛穴トラブルへのアプローチ、そして目立ちにくくさせるメイクアップのコツをご紹介します。
どうして鼻の毛穴がボコボコになるの?
ボコボコの正体は、肌荒れによって開いた毛穴です。酸化した皮脂が毛穴の開口部周辺にダメージを与え、角化異常といわれる肌のターンオーバーが正常に行われない状態が続きます。うるおいを失った角質層は硬く厚くなり、皮膚がよれてしまいます。その結果、毛穴がすり鉢のように開いてくぼむように変形し、肌表面にボコボコをつくってしまうのです。
鼻をボコボコにしてしまう毛穴の開きは、加齢による皮膚のたるみも考えられます。しかし、それ以上にターンオーバーの乱れで過剰分泌された皮脂と古くなった角質が外に排出されないことによる、肌内部からの炎症によって引き起こされている場合が多いのです。また、洗顔のし過ぎや、 頻繁な毛穴パックやピーリングといった間違ったスキンケアも原因として考えられます。毛穴が目立つからと、メイクを厚塗りして隠したりすると、逆に毛穴の開きを悪化させてしまい、ボコボコが消えるどころか、さらに凹凸が大きくなるという悪循環を招くので注意しましょう。
すり鉢状毛穴ってどんなもの?
間違ったスキンケアなどで角質や皮脂が必要以上に取り除かれてしまうと、内部のうるおいを守るバリア機能が弱まり、肌の状態は乾燥へと傾きます。保湿成分が失われた毛穴部分はダメージを受けやすく、そのダメージを修復しようと角化(肌のターンオーバー)、つまり細胞が形を変えながら肌の表面まで押し上げられるまでのプロセスが異常促進されます。その結果、不完全な状態の細胞が肌表面に出て角質層が厚く盛り上がり、毛穴がしぼみ、くぼんでしまう状態を「すり鉢状毛穴」と呼びます。
すり鉢状毛穴は、毛穴の開口部がすり鉢状に凹んで大きく見えているだけで、毛穴自体が大きくなっているわけではありません。すり鉢状に開いてしまった毛穴を改善するためには、毛穴の受けるダメージを抑え、ターンオーバーを正常に戻し、肌を健康に保つことが必須です。
すり鉢状毛穴のケア、ポイントはこの3つ
すり鉢状毛穴のお手入れのポイントは、「クレンジング」「洗顔」「保湿」。これら3つの基本的なスキンケアを毎日きちんと行うことで、毛穴レスの健康な肌へとつながっていきます。お手入れは、毛穴ばかりに意識を向けるのではなく、毛穴を含めた肌そのものをきれいしていきましょう。ただし、セルフケアで重要なことは、くれぐれもやり過ぎないこと。鼻のボコボコ、毛穴の開きで悩んでいる人は、「皮脂を取り除かなければ!」という思いから一日に何度も洗顔をするなど、間違ったケアに走りがちです。一生懸命に手を加えても、それが間違ったケアであれば、毛穴周辺の肌は負けないようにと角化(肌のターンオーバー)をスピードアップさせてしまいます。このような負の相乗効果によって、鼻のボコボコ状態を悪化させ、慢性化させてしまうのです。この悪循環をこれからご紹介する効果的なスキンケアで断ち切り、すり鉢状毛穴を着実に改善に導いていきましょう。
1. クレンジング
毛穴に詰まった皮脂や角栓、メイク汚れなどを放置していると、それらが空気に触れて酸化するため肌に刺激を与えてターンオーバーが乱れる原因に。そのため、これらの汚れをきちんと取ることは毛穴ケアの基本です。ただし、開口部周辺のダメージですり鉢状になってしまっている毛穴に刺激を与えるようなクレンジングはNG。毛穴トラブルを抱えている人は、今使っているクレンジング剤でいいかを一度見直してみましょう。しっかりメイクアップしているとき以外は、洗浄力の高い界面活性剤の入っているものは避け、低刺激性のクレンジング製品を選ぶことをおすすめします。また、必要以上にクレンジングに時間をかけると肌の負担になるので、クレンジングがメイクや汚れとなじんだら、すぐに洗い流すようにしましょう。しっかり落としたいからとゴシゴシとこすると、肌や毛穴の刺激になります。あくまでも基本は肌に優しく。間違ったケアは毛穴の状態を悪化させるだけです。
■クレンジング剤の種類と特徴■
◇クレンジングクリーム
水分と油分配合なので、肌のうるおいを保ちながら、汚れを落とします。肌の摩擦を減らすことを考慮するなら拭き取りタイプよりも、洗い流すタイプ。クリームでしっとり洗い上がるため、乾燥肌の人にもおすすめ。
◇クレンジングミルク
水分が多く、乳液のようなサラッとした使い心地で、洗い上がりはしっとり。肌への刺激は少ないですが、化粧落ちは弱め。ナチュラルメイクにおすすめです。「クレンジングミルクだから肌に優しいはず」と思われがちですが、最近は脱脂力が強いものも多く、注意が必要です。
◇クレンジングジェル
クレンジング剤をジェル状にしてあるため、肌への摩擦が減り、比較的、肌への負担が少なくメイクが落とせるのがメリット。洗い上がりはさっぱりで、「メイクの落ち」と「肌への優しさ」のバランスが程よく取れているのが特徴です。まつ毛のエクステンションにも使えるタイプが多いので便利。
◇クレンジングオイル
洗浄力が強いので、しっかりメイクも簡単に落とせるのが特徴。油分も界面活性剤の量も多く、その分肌への負担は大きくなります。必要な皮脂も落としてしまうこともあるため、乾燥などには注意が必要です。しかし、毛穴に残ったメイク汚れもしっかり落とすことができ、洗い上がりはスッキリ、さっぱり。
◇拭き取りタイプ
シートで拭き取るため、どうしても肌への摩擦が強くなり、肌、毛穴への刺激の原因になりやすいのが難点。また、界面活性剤やアルコールでメイクを溶かすタイプのため、肌への負担は否めません。しかし、洗い流す必要がないので、どこでも簡単にメイクオフできるのは最大のメリットといえるでしょう。
2. 洗顔
朝晩2回、毛穴にダメージを与えないよう、こすらず、優しくがポイント。皮脂が必要以上に洗い流されて肌が乾燥してしまわないよう、人肌程度のぬるま湯で洗うことも忘れないでください。洗顔前にホットタオルで肌を温めると、毛穴周りの肌や皮脂汚れも柔らかくなり落ちやすくなります。ホットタオルの作り方は、こちらの記事をご参照ください。
クレンジング同様、洗浄力の高過ぎる界面活性剤入りのものを避け、肌に優しい洗顔料を選びましょう。泡立てて使うタイプのもの、なじませるだけのものなど、洗顔料にもさまざまなタイプがあります。毛穴のケアには、必要な油分とうるおいはしっかり残して洗い上げるクレイ洗顔料がおすすめです。毛穴よりも小さな微粒子が、汚れや余分な皮脂に吸着して落としてくれるという効果があります。
もちろん、ここでも毛穴に負担をかけるようなゴシゴシ洗いは禁物。摩擦による刺激を肌に与えないように、指の腹や手のひらを使い、すべらせるようそっと丁寧に洗ってください。 また、洗い残しがないようにしっかりとすすぎ、清潔な肌をキープしましょう。この段階で正しいクレンジングや洗顔が行えると、この後に使うスキンケア製品の浸透など、効果を高めることにつながります。
3. 保湿
ダメージを受けた毛穴周辺はバリア機能が低下し、セラミドなどの保湿成分が肌から失われ、乾燥した状態です。水分をしっかり浸透させることで、毛穴が乾燥から受けるダメージを減らすことができます。肌の乾燥が改善されると、皮脂の分泌も落ち着き、低下したバリア機能や肌のターンオーバーも整うように。また十分に保湿をすることにより、水分量が増えた毛穴の周囲の肌がふっくらし、毛穴を目立たなくさせるという効果もあります。ゲルやクリームなど、さまざまなタイプの保湿ケア製品がありますが、その違いを理解し、肌に適したものを選ぶようにしたいですね。
今すぐ 目立ちにくくしたい!毛穴ボコボコ肌のメイクアップ
毛穴ケアをきちんと実践し始めても、残念ながら今日、明日ですぐに肌が改善されるわけではありません。鼻ボコボコ肌を今すぐ目立ちにくくしたいからという理由で、メイクで隠そうと厚塗りに走ってしまうのはNG。かえって毛穴が目立ってしまったり、メイクがよれて肌が汚く見えたりしてしまいがちです。毛穴を目立たなくするには、隠すのではなく、肌にツヤ感を出して、光の反射効果で毛穴を見えにくくすることがポイントです。
1. スキンケア
洗顔で清潔な肌になったら、化粧水でたっぷりと保湿。化粧水の後は美容液で肌を整えます。ビタミンCなど、抗酸化作用のある成分が配合された製品には、過酸化脂質を抑える働きがあるため、おすすめです。その後、うるおいを逃がさないようにクリームなどでしっかり蓋をします。肌にうるおいを浸透させることで、メイクなじみが良くなるように肌を整えます。
2. ベースメイク
おすすめは、毛穴をカバーし、ボコボコ肌をなめらかな印象にしてくれるシリコン系の化粧下地。メイク下からツヤ感をサポートし、この後にのせるファンデーションの仕上がりが断然きれいになります。ムラにならないようにつけ、最後にスポンジでなじませると余分な油分も抑えられて、さらに薄づきになるので、メイク崩れも防ぐことができます。UVカット化粧下地を使用するとさらに安心です。
3. ファンデーション
パウダータイプは、乾燥でよれてしまったり、粉感が出てしまったり、毛穴が目立ちやすくなりがち。ファンデーションはリキッドかクリームタイプのものがナチュラルで美しい仕上がりになり、日中の肌の乾きも防げるので毛穴対策にはおすすめです。ツヤ感と保湿力のあるものを選びましょう。
ファンデーションの塗り方
①リキッド用パフを使って、まずはファンデーションを薄く顔全体にのばします。
※内から外側に向かってリンパの流れを意識しましょう。
②パフにファンデーションを少し取り、額、目の下、鼻の上を、トントンと軽く叩くように馴染ませます。
※厚く盛って毛穴を埋め隠すのではなく、ハイライトを乗せるような感覚で、ツヤ感を出すイメージで馴染ませていきましょう。軽く!薄く!がお約束。
4. フェイスパウダー
ファンデーションに重ねるフェイスパウダーは、肌に当たった光を反射させる効果のあるパール系を使うと、毛穴を見えにくくする効果があります。メイク崩れの原因にならないように、付属のパフか大きめのブラシを使ってさっと塗りましょう。皮脂を吸収してくれる作用がパウダーにはありますが、つけ過ぎると乾燥にもつながるため注意してください。
5. リップグロス、アイメイク
ツヤ感のある唇を強調することで視線を引き寄せ、毛穴に注目が集まらないようにしましょう。同じようにアイメイクが映える目元を作ることで視線を鼻から上に誘導します。メイクを利用して、視線を鼻以外の場所に持っていく工夫をしましょう。
6. メイク直し
日中のメイク直しは、ティッシュやあぶらとり紙で、肌を刺激しないように軽く抑え、過剰な皮脂を取り除きましょう。ただし、あぶらとり紙は使い方によっては皮脂を取り過ぎてしまい、かえって皮脂が出て来やすくなり、逆効果になってしまいます。使用する時は、一日1~2回くらいを目安にしましょう。
まとめ
鼻のボコボコの正体は、肌荒れですり鉢のように開いてしまった毛穴群。肌や毛穴への刺激を抑えながら、抗酸化成分を取り入れるなどして毛穴の開きを引き締めて、きめを整えてあげることが、鼻のボコボコ解消に必要なお手入れです。もう一つの見落としがちなポイントは、「鼻を触るクセ」です。想像している以上に手にはバイ菌がいっぱい。無意識に触っていることも多いはずなので、少し意識して気をつけてみてください。
「鼻のボコボコ」をなんとかするためには、とにかく毛穴や肌に負担をかけないことを念頭に置いて、ポイントを押さえたお手入れを毎日コツコツ取り組むこと。地道な方法ですが、こうすることで、必ず鼻のボコボコは改善に向かっていきます。毛穴の存在を忘れてしまうような、ツルツルでなめらかな鼻肌をゴールに置いて、正しいスキンケアを頑張って取り組んでいきましょう!