紫外線対策で一年中美肌キープ!生活習慣改善でUVケア
日差しが弱まる季節は紫外線対策も手を抜きがちです。日焼け止めも夏だけ使用するという女性もいるようですが、夏以外の季節でも紫外線量がゼロになることはありません。日焼けを起こすUV-Bは冬だと夏のピーク時の1/4程度まで減少しますが、真皮にダメージを与えるUV-Aは季節による変動はUV-Bほどではありません。油断は禁物です。未来の肌のためにもUVケアは年中無休と心得て、対策を練っていきましょう。
目次
夏以外季節の紫外線状況を知りましょう
怖いのはどっち?UV-AとUV-Bの特徴
紫外線対策で重要なのは強さだけでなく、浴びる量
4大紫外線対策その1:日焼け止め製品を使い分ける
4大紫外線対策その2:美白ケアの続行
4大紫外線対策その3:帽子&マスク
4大紫外線対策その4:体を冷えさない工夫
夏以外季節の紫外線状況を知りましょう
日向ぼっこが心地よく、日陰より日向を歩きたくなる季節。確かに散歩くらいなら日焼け止めを塗らなくても、肌が真っ黒に日焼けすることはありません。実際に、例えば冬の場合、地表に届く2つの紫外線UV-AとUV-Bのうち、日焼けを起こすUV-Bの冬の紫外線量は真夏の1/4程度に減ります。だからといって安心はできません。夏以外にメラニンケアを進めるには、やはりUV-Bカットは必要ですし、もう一方の真皮にダメージを与えてしわやたるみを招くUV-Aは、たとえ冬であっても夏の1/3〜1/2は降り注いでいるからです。肌の老化は、一生に浴びた紫外線量に比例するともいわれますが、シミがある肌と、しわやたるみがある肌、どっちが老けた印象を与えるかは、後者です。しかも、新陳代謝が数年にわたる長いサイクルである真皮は、回復に相当な時間を要します。
怖いのはどっち?UV-AとUV-Bの特徴
紫外線はその波長の長さによってUV-A、UV-B、UV-Cに分けられます。このうち地上に届いて肌が影響を受けるのは、UV-AとUV-B。UV-Cはオゾン層で吸収されてしまいます。
【UV-A波の特徴】
•真皮層まで簡単に侵入する
•DNAを傷つけコラーゲンやエラスチン繊維を破壊
•しわやたるみを招く
•春から夏にかけて降り注ぐ量は最大
•冬でも、夏の最大時の1/3〜1/2は降り注ぐ
•曇りの日でも晴れの日の60%、雨の日は25%降り注ぐ
•雲やガラスを通過する
•室内でも窓辺は要注意ゾーン
•夕方になってもあまり減らない
•肌が赤くなったりしないため、浴びていることに気づきにくい
【UV-B波の特徴】
•表皮だけを強烈に傷つける
•真皮層には届かない
•日焼けを起こす
•浴び過ぎると火傷症状を起こす
•春から夏にかけて降り注ぐ量は最大
•冬は1/4程度にまで減少する
•曇りの日でも晴れの日の60%、雨の日は25%降り注ぐ
•ガラスをほとんど通過できない
•屋内で浴びる心配はなし
紫外線対策で重要なのは強さだけでなく、浴びる量
「夏は紫外線が強い」「冬は弱い」「昼時は紫外線が強い」など、多くの場合紫外線は“強弱”で語られがちです。でも対策を考える上でスルーできないのは“肌が紫外線を浴びる量”なのです。室内で過ごすのと、室外で活動するのでは、自ずと肌が浴びる紫外線量は変わります。たとえ冬であっても外にいる時間が長ければ、たくさん紫外線を浴びていることになるからです。
例として「真夏の15分」と「冬の日向ぼっこ1時間」の紫外線量を比較してみましょう。
「真夏に浴びる15分」のUV-Aを100とすると、「冬の1時間分」の紫外線量を少なめに見積ったとしても、UV-Aは
100×1/3紫外線量×4(1時間分) ≒133
なんと33%増しで浴びることになります。
同じ計算式でUV-Bは
100×1/4紫外線量×4(1時間分)=100
同じ量を受けていることになります。
つまり、どの季節であっても「うっかりは禁物」いうこと。特に冬の肌は乾燥しやすく、乾燥するとバリア機能が低下しターンオーバーも鈍ってしまいます。余分なメラニンをつくらずに、古いメラニンの排出に頑張ってもらうためにもUVカットは必須です。
次項より、年間を通して紫外線対策を怠りがちな「冬」に焦点を当てて、具体的な対策を紹介していきます。対策は大きく分けて4つ。いずれの対策も、冬はもちろんのこと、過ごしやすい季節の「秋」であっても、また穏やかな季節の「春」であっても、漏らさずに実行しましょう。
紫外線対策その1:日焼け止め製品を使い分ける
紫外線防止対策を示す指標として、日焼け止め製品に表示されている「SPF」と「PA」。SPFの数値は何も塗らない場合に比べてUV-Bによるサンバーンをどれくらい防げるか、PAはUV-Aが真皮に届くのをどれくらい防げるかを表したもの。数値が大きい方、+の数が多い方が防御効果は高くなります。つまり、日焼け止め製品に表記されている「SPF50・PA++++」は日焼け止め効果が強いということになります。しかし、いくら紫外線対策が必要とはいえ、オフィスワークやちょっと買い物に出る程度の外出の休日に、これほどの日焼け止めが必要か否かは検討する必要があるでしょう。数値が高く、+が多い日焼け止めは、肌への負担も多くなりがち。ケースバイケースで考えることができてこそ、真の紫外線対策です。ちなみに「PA」は日本化粧品工業会が定めた独自の表示法。外国製品にはなく、とても判断のしやすい表示法といえるでしょう。
日焼け止め製品の選び方の目安
短時間だけ外出する日
SPF30/PA++以下の日焼け止めで十分です。数値が低いよりも高い方がいいと思いがちですが、前述した通り、数値が高い日焼け止めほど肌に負担がかかるのも事実です。化粧下地、ファンデーション、パウダーに日焼け止め効果が含まれている場合、SPFやPAの数値がそれぞれ上乗せされることはないにしても、比較的紫外線量が少なくメイク崩れもしにくい冬は、数値の高い日焼け止めを使わなくても大丈夫です。
外出しない日
日焼け止め効果のある日中用乳液でもOK。ただし窓ガラス越しでもUV-Aは肌に届くので、すっぴんはNGです。
アウトドアを楽しむ日
夏のマリンスポーツに匹敵するように、冬にスノーボードやスキーなど日射しの下で長時間過ごす場合は「SPF50・PA++++」以上のアイテムを。特に雪は80%もの紫外線を反射させるので、充分な日焼け止め対策が必要です。また、汗をかいたら効果が落ちてしまうので、塗り直しも必要です。
さらにSPFやPAだけではなく、冬は高保湿タイプの日焼け止めを選ぶのがポイントです。外気の乾燥が厳しくなり、肌の水分がただでさえ奪われやすくなるからです。また、季節に応じて日焼け止めアイテムを変えるとなると、夏の日焼け止めが使い切れずに残ってしまうことも。その場合は思い切って処分しましょう。
日焼け止めの塗り方
①日焼け止めを手の平に取り、図のように額、頬、鼻、あごにのせて、満遍なくなじませます。さらに重ね付けすると安心です。
②日焼け止めを首からえり足の数カ所にのせて満遍なくなじませます。最後に図のように下から上にさらになじませましょう。
4大紫外線対策その2:美白ケアの続行
肌のコンディションに合わせてスキンケアを季節によって変える。それ自体は悪いことではありません。ただ美白ケアは中断してしまうと、メラニンの生成が抑制できなくなってしまいます。乾燥した肌が刺激を受けることによってメラノサイトが活性化され、過剰なメラニンがつくられてしまうこともあります。本気の美白ケアを考えるなら、十分な保湿を行いながら、通年継続することが重要です。美白ケアの続行は、乾燥によって角質が厚くなることで起こるくすみにも効果を発揮してくれます。もちろん「美白ケアをしていれば、多少の日焼けは大丈夫」ということではありません。美白効果を最大限に引き出して、肌の透明感を高めるためには、UVケアは大前提です。日焼け止めを使うことで、「メラニンをつくれ」という司令を出させないようにしましょう。
4大紫外線対策その3:帽子&マスク
夏と比較して日没の時刻も早く、日傘を使うまでではない秋・冬やだんだんの日照時間が長くなってくる春の日差し。また、これらの季節の日が落ちてから斜めに差す日光は額や頬や耳を直撃します。日中の外出時間が長い日は、やはり帽子が味方です。肌寒い日が多い秋・冬、早春、梅雨の時期など、発熱・蓄熱機能を備えた素材や、防湿機能を持つUVカット帽子もおしゃれなデザインが増えています。積極的に利用したいですね。ちなみに使い捨てのマスクは紫外線を通してしまうので、紫外線対策にはなりません。マスクを使うならUVカット効果のあるものを選びましょう。もちろんサングラスで紫外線から目を守ることも年間を通して大切なケアです。
紫外線対策その4:冷え対策で血行促進
体が冷えれば血行が悪くなり、血行が悪くなればターンオーバーの乱れにつながり、続いてメラニンの排出を滞らせることにもなります。ただでさえ、時間がかかる真皮の新陳代謝をさらに遅らせてしまうのです。体を冷やさないことも、紫外線対策の一つです。体は心臓から遠いところから冷えてくるので、手足と血液の集まりやすいお腹周りはしっかり温めましょう。首の後ろや足首に使う使い捨てカイロも効率よく温めるのに効果的です。手足の「グーパー体操」も侮れません。
そして、積極的に取りたいのが、温かい飲み物や体を温める食材です。例えば、カボチャ、カリフラワー、ネギ、ゴボウ、ニンジン、レンコン、ショウガ、シナモン、鮭、まぐろ、かつお、サバ、黒豆など。
おすすめ!「レモン鍋」
年間を通して入手しやすいレモンで、「レモン鍋」もおすすめです。作り方は普通の水炊きをつくり、最後にスライスしたレモンを加えて一煮立ちさせるだけ。煮詰めるとレモンの苦味が出てしまうので、最後に加えるのがポイントです。皮ごと調理するとビタミンCの摂取量が格段にUPします。防カビ剤を使っていない国産レモンなら、お鍋に入れても安心ですね。レモンの果汁に含まれるクエン酸には、基礎代謝をアップさせる効果もあります。
夏以外の季節だからこその紫外線対策を!
いかがでしたか?夏と比較すると量は減ってもゼロになるわけではない紫外線。日焼け止めも「秋冬は使わなくてはいい!」「春は少なくてもOK」ではなく、夏ではない季節だからこその選び方や使い方があることを理解いただけたことでしょう。5年後、10年後に「しっかりと紫外線対策をしておけばよかった…」と後悔しないためにも、バランスの取れた肌のために、「攻めのケア」と「守りのケア」を心がけてみてくださいね。