気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

マスク生活がもたらす目元と口元のたるみにフォーカスした「マスク対策」Vol.1、Vol.2に続き、Vol.3として取り上げるのは「マスク焼け」です。夏休みに日焼けをしても、あっという間に白い肌に戻る小学生のように回復できないのが大人の肌です。秋口に残念なムラや肌ダメージに悩まないために、紫外線B波(UV-B)の照射量がピークの今、「マスク焼け」を意識して、しっかりUVカット&ケアをしていきましょう。

 

マスク焼けとは?

長引くマスク生活、感染対策のための必需品と分かってはいるものの、日々暑さと蒸れとの戦い。加えて、盛んにいわれているのが「マスク焼け」です。マスク焼けとは紫外線によって、マスクで顔が隠れている部分と隠れていない部分の肌色に差が出来てしまうこと。いわゆる「ムラ焼け」のことです。ゴーグル焼けのマスク版といったら分かりやすいでしょうか。外出の機会が減っているとはいえ、4月から徐々に増え始め9月を過ぎるまで日焼けを起こす紫外線B波は、容赦無く降り注いでいます。 海や山に行かずとも、“いつのまにか” マスク焼けしてしまうことは十分考えられるのが2020年の夏です。

マスクをしていれば日焼けは防げる?

気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

マスクをしていることで起こる「マスク焼け」。一方で「マスク越し焼け」もあります。マスクをしていても、紫外線が透過し日焼けを起こしてしまう状態です。100%の透過率ではありませんが、UVカット機能のない使い捨ての不織布のマスクや、手作りの綿や麻素材のマスクは紫外線を通してしまうものが多いのです。しかも淡い色のマスクは濃い色に比べて、紫外線透過率が高くなります。自宅には3〜4月のマスクが品薄の時に頑張って手に入れた不織布マスクがまだ残っているかもしれません。しかし、夏の日中はUVカット機能付きマスクを利用すると安心です。ちなみにUVカット加工には、糸に紫外線吸収剤や反射剤を練り込んで生地を製造する方法と、製品に加工を施す方法があります。

知っておきたいUVカット機能指標

UVカット機能付きのマスク。効率よく紫外線対策を行う目安としては、紫外線遮断率が90%以上・もしくはUPF40~50+と記載されている商品を選ぶのがおすすめです。

マスクが手放せない今夏。肌の蒸れや摩擦「マスク荒れ」に注意!』にてご紹介した通り、 「紫外線遮蔽率」は、生地がどれだけ紫外線を遮るかを%で示した日本基準。「UPF」は世界基準の紫外線防護係数です。 UPF50は素肌に比べて50倍日焼けしづらくなるという意味になります。日焼け止めクリームのように肌への負担を気にする必要がないので、数値が高いものを選んだ方が効率良く紫外線対策ができます。

マスク生活でも日焼け止めはマストアイテム

気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

「マスクをするようになって、ファンデーションを塗らなくなった」という声は少なくありません。理由は「見えないから」「蒸れて崩れるから」などいろいろですが、日焼け止めまで省いてしまったら「マスク焼け」コースまっしぐらです。どんなときでも日焼け止めはマストと心得ましょう。マスクで隠れない部分はもちろん、マスクで隠れる部分も日焼け止めを塗る必要があります。それはマスクをしていても紫外線は隙間から入ってきてしまうから。また、熱中症対策の面からも外でマスクを外す機会がまったくないわけではありません。

人気の接触冷感や涼感マスクも基本は冷房の効いた室内用。体温を劇的に下げるものではありません。厚生労働省も「屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクを外すようにしましょう」と通達しています。マスク着用によって呼吸数や血中二酸化炭素濃度の上昇など、体に負担がかかっているからです。

マスク焼け対策の基本その1「正しく日焼け止めを使うこと」

ここまでで、マスクを着用していても日焼け止めは顔全体に塗る方が良いと理解していただけたでしょう。実際に、マスクの部分だけを外して日焼け止めを塗る方がさらに手間がかかると思いせんか?「マスク焼け」と「マスク越し焼け」を防ぐためにも、日焼け止めクリームやヌーディーヴェールのような紫外線防止効果のある化粧下地の選び方や塗り方を見直しておきましょう。

1.日焼け止めの選び方

マスクの中は高温多湿で過酷な環境な上に、着脱時の摩擦によって日焼け止めが落ちやすい状態です。汗や蒸れに強く、こすれにも強いタイプを選びましょう。汗や熱でUVブロック膜が強くなるハイテクな日焼け止めもあるようです。マスクの影響で肌荒れを起こしやすい方は、敏感肌用にも安心な日焼け止めに切り替えることもおすすめします。また、マスクの中は匂いがこもりがちなので、匂いに敏感な方は、無香料の日焼け止めを選びましょう。

2.皮膚温を下げてから塗る

日焼け止めはしっかり密着させてこその効果です。エアコンの効いた部屋で皮膚の温度を下げてから塗りましょう。以下も効果的です。

【皮膚温を下げる方法」
・冷たい水で顔をすすぐ。
・冷たいタオルを顔に当てて冷やす。
・保冷剤をタオルで巻いて首を冷やしながら行う。

 

3.ムラなく塗ってこそ紫外線カット

気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

手のひらに適量を取ったら、顔の5ヶ所(両頰、額、鼻、あご)に少しずつ置いて、ムラなく均一になじませましょう。特に、鼻骨の高い部分と顔の側面(もみあげあたり)、目の下、あご下は「マスク焼け」が悪目立ちするところなので、より丁寧に。あご下は日焼けしにくいと思いがちですが、地面からの照り返しがあります。ハンドプレスを加えると、密着感が高まります。

4.こすれやすい部分は重ね付け

気になるマスク対策Vol.2「マスク老け」マスクでたるむ「口元」ほうれい線・マリオネットライン編

頰骨の高いところ、鼻骨の上、あご、フェイスラインはマスクが当たってこすれやすい部分です。マスクのひもが当たる部分もこすれが起こります。仕方がないことですが、できるだけ肌との密着が少ないマスクを選びたいものです。おすすめは圧迫感の少ない上の画像のような「立体形状」か、「オメガ(Ω)折り」のプリーツマスク。オメガ折りとは、プリーツの山が真ん中にくるように折られた口元が一番高くなった形を指します。

5.首〜うなじ、耳の裏、デコルテも忘れずに

気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

紫外線が当たるところは顔だけではありません。首〜うなじ、耳の裏、デコルテも同じようにまんべんなく。ネックゾーンは下から上にさらになじませましょう。

6.塗り直しはこまめに

日焼け止めは丁寧に塗っても、こすれや汗、皮脂で落ちてしまいます。マスク内はこれに呼気が加わります。熱がこもりにくい冷感繊維や吸汗速乾の生地が使われたマスクを選びたいものですが、塗り直しを考えるなら下記のメイク方法がおすすめです。

【おすすめのメイク方法】
「日焼け止め」または「 UVカット機能のある化粧下地」

「隠したい部分だけをコンシーラーでカバー」

「UVカット機能のあるパウダー」

 

ファンデーションを使いたい場合は、水使用のパウダリーが密着感では軍配が上がります。他には化粧崩れを防ぐ仕上げ用ミストなども賢く利用しましょう。

【最もベーシックな塗り直し方法】
①ティッシュで余分な皮脂や汗を優しくオフ。
②ファンデーション用のスポンジに水を含ませて絞り、顔全体をトントンと軽く叩くように拭き取る。
③日焼け止め(化粧下地)を塗り直す。スポンジのきれいな面を使って、今度は日焼け止めをトントンと軽く押さえるようにすると密着感がUP。
④パウダーで顔全体を押さえる。

 

マスク焼け対策基本その2「保湿と美白でメラニンケア」

気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

「マスク焼け」対策は、=「紫外線」対策です。日焼け止めを使って「メラニンをつくれ」という司令を出させないことが大前提ですが、保湿を十分にし、美白コスメを活用してメラニンをつくらせないケアを同時に行なっていくことが必要です。下記の美白に効果を発揮するとされる美容成分を含む美容液やクリームを塗るときは、マスクで覆われていない部分は美容液、クリームの重ね塗りで紫外線のダメージが積み重ならないようにお手入れを続けましょう。

万能な美容成分「ビタミンC」

美白成分は、厚生労働省よりその有効性を認められた成分ですが、大きくは2つ、「メラニンをつくらせない」抑制作用と「メラニンを薄くしていく」還元作用があります。その両方の作用を持つのが「ビタミンC」と「ハイドロキノン」です。安定性を高めてビタミンCだけでなく、「ビタミンC誘導体」として配合されているものもあります。

頼もしい美容成分「ハイドロキノン」

ハイドロキノンは、メラニン生成の母体であるメラノサイトの数を減少させる作用もあるので、新しいシミをつくらせないためには非常に有効な成分です。いずれにしても日中は、必ず日焼け止めやUVカット効果のある下地などと一緒に使いましょう。

マスク焼け対策基本その3「照り返しに注意」

気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

マスクをしていても紫外線は隙間から入ってきてしまうことは先にお伝えしましたが、額や頬、耳を直撃するのが斜めから差す日差しです。日中の外出時間が長い日は、つばが7cm以上ある帽子をかぶりましょう。そしてあご下のマスク焼け防止に役立ってくれるのが、内側に反射光を吸収するブラックラミネートを取り入れた日傘。照り返しにも強いのが特徴です。

それでも、肌がほてるほどのマスク焼けを起こしてしまったら

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夏の紫外線は強者。日焼け止めを塗ってもマスク焼けをしてしまうことは十分に考えられます。ほてりを感じるほど焼けてしまったときは、72時間以内のアフターケアが重要になってきます。シミの原因となるメラニンは日焼け後72時間に生成されるといわれているからです。

1 優先順位は「冷やす」ケア

気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

洗顔をさっと済ませて、まずはほてりを鎮めましょう。洗顔をさっとすませる理由は、日焼けした肌には摩擦が大きな負担になるからです。クールダウンは肌の赤みが落ち着くまで続けるのがポイントです。

【肌を冷やす方法】
・流水で冷やす。
・濡れタオルで冷やす。
・ガーゼやタオルに包んだ氷や保冷剤で冷やす。
・ミネラルウォーターをスプレーする。
・冷たいペットボトルを押し当てて冷やす。

 

2 特別なケアよりベーシックな「保湿」が大切

日焼けをすると、角層から水分が失われて肌が乾燥してしまいます。あわてて特別なケアをするのではなく、ベーシックな保湿ケアでターンオーバーを整えます。バリア機能の立て直しにも、何より水分が必要です。脱水症状の肌に水分が届きやすいよう、しっかり水を飲むことも忘れずに。

3 美白ケアは炎症が落ち着いてから

1〜3日経って肌が落ち着いてきたら、ホワイトニングケアに戻します。ホワイトニング用のスキンケア製品は使っていることに安心しがちですが、正しい使用量を守ることで、しっかりと角層に美容成分が届いて、製品の効果を発揮することができます。ビーグレン製品に用いられている「QuSome®(キューソーム)」は、角層のすみずみまで成分が壊れることなく届けられるように設計された独自の浸透テクノロジーです。

意識して摂取したいタンパク質、ビタミンA、C、B2、リコピン

ターンオーバーを整えることは=メラニンの排出にもつながります。化粧品だけに頼らず、体の中からもケア。以下のような食品がおすすめです。

タンパク質

体内の細胞をつくるタンパク質は、新しい肌をつくるためにも欠かせない栄養素。コラーゲンの素にもなります。

含まれる主な食品:肉類、魚介類、卵類、大豆製品、乳製品など

ビタミンA

気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

細胞の増殖や分化をスムーズにして、皮膚や粘膜を正常な状態に保つ働きがあります。油分と一緒に調理すると吸収率がアップします。

含まれる主な食品:ニンジン、ホウレンソウ、カボチャなどの緑黄色野菜、青魚、ウナギ、アナゴ、レバー、卵黄など

ビタミンB2

細胞の再生を助け、皮膚の粘膜を守る働きがあり、「発育のビタミン」ともいわれます。

含まれる主な食品:レバー、ウナギ、納豆、卵などの動物性食品、納豆、アーモンド、乳製品など

ビタミンC

気になるマスク対策Vol.3「マスク焼け」ビフォー&アフター

メラニンの生成の抑制と還元に効果的なビタミン。抗酸化作用もあります。

含まれる主な食品:ピーマン(赤・黄・緑の順に多い)、ゴーヤ、ブロッコリー、キウイ、レモン、グレープフルーツ、アセロラなど

リコピン

日光への耐性を高める効果が期待できます。

含まれる主な食品:トマト、赤パプリカ、スイカなど。

コロナ対策と美肌対策は両立させよう!

真夏のマスク生活を美しく乗り切るために3回にわたってお届けした「気になるマスク対策」特集。いかがでしたでしょうか?毎日つける必要のあるマスク。昨年までは考えられなかった肌悩みが続出しています。さらに、今年は、全国的に梅雨明けが例年より遅かったこともあり、夏はまだまだ続きそうです。マスクによって顔が隠れてしまうことに甘んじず、油断せず、ほんの数秒でも紫外線に当たれば肌はダメージを受けることを肝に命じて、コロナ対策と美肌対策を両立させていきたいですね。

気になるマスク対策Vol.1「マスク老け」マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編
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