私たちは食べ過ぎている!「ポーションコントロールダイエット」で食べ方改革!
ロカボやケトンといった糖質制限ダイエットにコンブチャやスープダイエット、原始的食事を推奨するパレオダイエットなど人気ダイエットが席巻するなかで「パンもご飯もパスタも大好き!」な炭水化物ファン、「甘いものがない人生なんて!」なスイーツ女子たちからは、流行りのダイエットに興味はあっても、NG食材を断ち切る勇気がなく続けられるか不安という声も聞こえてきます。そこはダイエット大国のアメリカ、さまざまなニーズに合わせたダイエット法がまだまだ存在しています!「食べたいものをあきらめたくない!でも痩せたい!」そんな人におすすめしたいダイエットが「ポーションコントロールダイエット」です。
マライア・キャリー(上画像)が20kg痩せたことでも注目され、ジェニファー・ロペス、ジゼル・ブンチェンなどハリウッドセレブたちも取り入れているポーションコントロールダイエットは、炭水化物もスイーツも食べてOK!ただし、カロリーオーバーにならないように、食べる量をコントロールするダイエット法で、ストイックなものからユル目のものまで実践の方法がいくつもあります。今回は、厳しい計量など必要なく、ダイエットビギナーでも実践しやすい方法をご紹介していきましょう。
ポーションコントロールダイエットとは?
ポーションとは、1回の盛り付けサイズのこと。ポーションコントロールダイエットには、食べ物は何を食べても構わないけれど、食材それぞれの適量を意識して、ポーション(食べる量)を制限するというルールがあります。日本には「腹八分目」という言葉がありますが、ポーションコントロールは、ただ少なく食べるのではなく、それぞれの食材のバランスを意識して、体に必要な栄養分以上を過剰に摂取しないように食事量を修正することで、ゆっくりとヘルシーに体重を落としていきます。
食べ過ぎているから痩せないのです。そう、体重が落ちないメカニズムはいたってシンプル。極論をいえば、「食べ過ぎないこと」は全てのダイエットにも通じるダイエット界の基本ルールです。アメリカでは、ポーションコントロールを他のダイエットに応用し、より効果的に結果を追求するストイックなダイエッターも多くいます。
1回の食事の量とポーション感覚を身に付ける!
食べる量の制限という少々ツラい面がある一方で、ポーションコントロールダイエットの利点は、面倒なカロリー計算や計量を必要とせず、ザックリとした適量で実践できるユルさもあるところ。まずは、手のひらなどを使ったポーションの目安を覚えて、適量を目と脳に覚えこませるようにしましょう。
1回の当たりの理想的なポーション
理想的な1回の食事の量とバランスは、皿半分に野菜や果物、お皿1/4に芋類、穀物類(米、パン、パスタ等)、お皿1/4にプロテイン系(肉、魚、卵、乳製品など)、そしてオイル類は大さじ1杯です。
ダイエットを始める際には、食材を皿に置いてみて、目で盛り付けの量を把握しましょう。
比較で覚える!ポーションサイズ”ざっくり”目安ガイド
レストランではひときわ大きな皿を使用した芸術的なプレゼンテーションにポーション感覚が左右され、食べ物が実際よりも少なく見えてしまうこともあります。視覚のマジックに惑わされないように、手のひらなどを使った適量目安を覚えておくと、どこでも応用できます。
【適量の目安】
●野菜や果物・・・自分の拳の大きさ程度
●ご飯、パスタ、豆類・・・カップ状にした手のひら1杯分
●肉類、魚、卵・・・手のひらサイズ
●ポテトチップスなどスナック類・・・カップ状にした手のひら1杯分
●リンゴ・・・野球ボールのサイズ
●ポテト・・・・コンピューターのマウスのサイズ
●パンケーキ・・・CDの大きさ
●チーズ、ナッツ類・・・親指くらい
よく利用する加工食品などは、そのパッケージ裏に記載されている分量から、分かりやすい適量目安を見つけて覚えておくと便利です。
自宅や外出先での工夫ポイント
自宅や外出をした際にも「ポーションコントロールダイエット」を難なく行うために工夫できるポイントをお知らせしましょう。
自宅にて
●小さ目の食器を使う。
●適量だけを皿に盛り、おかわりをしない。
●肉などは先に小さくカットして皿に乗せると、塊のままよりも脳に満足感を与えやすい。
●残ったものは、ポーションサイズごとに分けて個々に保存すること。すぐに食べないものは1回分ごとに分けて冷凍。
●袋やパックから直接食べない。
●無意識につまんだり、おかわりをしたりしないように、食べ物を食卓やカウンターに置きっ放しにしない。
●スナック菓子などは、一番高い棚の上や低いキャビネットの奥など、安易に手が届かない場所に収納する。
レストランにて
●レストランHPのメニューで、使用されている食材、調味料、調理方法を確認し、バランスや過剰なカロリーが隠れていないかを事前にチェックしておく。
●ハーフサイズ、または少なめの盛り付けが可能か訊ねてみる。
●食べる前に、ざっくり目安で適量を試算して、過剰な食材を横に分けておく。持ち帰り用ボックスがあれば先にもらい、多い分はすぐに持ち帰り用のボックスに入れておく。
●デザートを食べるなら、同席している家族や友だちと分ける。
スーパーマーケットにて
●一口サイズなど小さいクラッカー、クッキーなどを選ぶ。大きいサイズは、自分が思っているよりも食べ過ぎやすく、カロリーオーバーになりやすい。
●一回分ごとに個別包装された食品を選ぶ。
●アイスクリームはお徳用サイズの大きなパックをやめて、一人分用の個別カップを選ぶ。
合理的に実践!アメリカのダイエッターたちが使う裏ワザ
ポーションコントロールプレートを利用する!
簡単にバランス良く食べるためのポーションコントロールプレート。皿上の絵や文字の通りにのせて食べるだけで理想の食事が完成。ポーションコントロールダイエットが誰でもすぐに実践できる便利グッズです。日本では、管理栄養士である山内惠子さんの「ヘルシープレート」がアマゾンなどで入手が可能です。
1週間分の食事を作り置き!
仕事や家事で忙しい平日。空腹時や疲れている時はダイエット食を作ることも面倒で、ついつい量も気にせず適当なものを食べてしまいがちです。日曜日に1週間分のポーションコントロール食をまとめて作り、一食分ずつコンテナーに入れて、冷蔵庫にスタンバイ!悩まずに毎日正しい食事量をキープすることができます。
適量を意識することから始まる一歩
この記事を書くにあたって、理想とされる食事の量を一皿に盛ってみたところ、その量の少なさに愕然!「一食に必要な栄養はこれだけで足りるのか!?」と、日頃の食べ方を大きく反省する機会になりました。食生活も豊かになり、3度の食事以外にも小腹が空けば、いつでも食欲を満たすことが可能な現代人は、食べ過ぎる環境にすっかり慣れてしまっているのかもしれませんね。
我が家のお隣さんは、トライアスロンやフルマラソンを趣味とするアスリートなカップル。ヘルスコンシャスな二人は「小さいプレートで食べるようにしている」と、ポーションコントロールを意識した食生活を続けて体型維持に努めていると知り、思いがけず、近所にポーションコントロールダイエットの実践者を発見しました。私も大いに刺激を受け、口寂しくなるとチョコやスナック菓子に手を伸ばしていた回数が減り、ご飯茶碗をやめて、お皿におかずと一緒に盛るなど、かなりユルくではありますが、ポーションコントロールを意識するようになっています。食材のポーションサイズを頭の片隅に置いておくだけでも、盛り付けの抑制力になっているようです。
目下の目標は、おかわりをしないこと!小さいお皿を使っても、おかわりしてしまえば倍の量に。いっそのこと、おかわりするつもりで、もっと小さいお皿に変えてみるのもアリかもしれませんね。
参照
https://www.webmd.com/diet/control-portion-size
https://www.health24.com/Diet-and-nutrition/Healthy-diets/5-portion-control-tips-youve-probably-never-heard-before-20190102
https://www.verywellfit.com/top-ways-to-control-portions-3495934