ハリウッド俳優のレオナルド・ディカプリオさんや有名モデルのローラさんなども推奨している「ヴィーガン肉」などの動物性一切不使用の食品。例えば牛肉をプラントベースの「フェイクミート」に置き換えることで得られる美容効果や環境へのメリットは、「ヴィーガン肉」最新事情の記事で紹介しましたが、いつものビールを「ヴィーガンビール」に置き換えることでも同様に多くの美容効果が得られます。フェイクミートやフェイクフィッシュの人気とともに、ヴィーガンやヘルスコンシャスな人たちの間で注目を集めている「ヴィーガンビール」の実態をご紹介します。

カリフォルニアでは すでに定番の「ヴィーガンビール」

カリフォルニアでは、環境保護の観点からサスティナブルなライフスタイルを楽しんでいる人々や、健康を気遣うアスリートの方々が多く住んでいます。また車社会でもあるためにノンアルコール飲料の一つ「ヴィーガンビール」が再び注目を浴びています。

●そもそもヴィーガンビールの定義って何?

(上記写真)のヴィーガンマークは、あくまで一例となります。記事本文中にある特定非営利活動法人ベジプロジェクトジャパンによる製品用認証マーク「VEGAN」については右記Webサイト(https://www.vegeproject.org/certificate/)から参照ください。

アルコール飲料と聞いてすぐに思いつくビールやワインですが、ビールは麦芽などの植物が原料ですし、ワインはその多くがフルーツのブドウが原料のため、ヴィーガン飲料だと思いますよね?でも、製造過程で使用される清澄剤(※)に「アイシングラス」(魚の鰾・チョウザメのゼラチン)が使われている場合は、ヴィーガンと呼べなくなります。ですので、アルコールを使用しているヴィーガンビールを選ぶ際には、細心の注意が必要です。

ただし、ノンアルコール飲料の場合は清澄剤自体を使用していない製品が多いため、ビールやワインの製造過程まで気を使う心配が少しだけ減ります。100%ヴィーガンなのか、そうでないかを見極めるには、日本の場合は特定非営利活動法人ベジプロジェクトジャパンによる製品用認証マーク「VEGAN」が目印。この先はライター・ブラウン高橋百々が実際に調べた、LA(ロサンゼルス)近郊を中心に流行っているヴィーガンビールをいくつかご紹介します。

※清澄剤(せいちょうざい):濁りのない、透き通ったビールを製造するための透明化剤(クラリファイヤ)のこと。例えばラガービールを醸造する際、濁りの原因となるイースト(酵母)をより早く下層に沈ませるために使用される。

LA近郊で話題沸騰中!「ヴィーガンビール」5選

1) アスレチック ブリューイング(athleticbrewing)

ロングビーチに拠点を持ち、LA周辺から徐々に人気上昇中のノンアルコールビールブランド。アウトドア好きやアスリート向けをターゲットにした、ありそうで意外になかったコンセプトで注目を集めています。

2)クアーズ ノン アルコホリック(Coors non-alcoholic)

アメリカンビールを代表する「クアーズ」から生まれたノンアルコールビール。1997年に発売されたロングセラーで、認知度も高いブランドです。

3)ウェルビーイング ブリューイング カンパニー(WellBeing Brewing Company)

LA発の「ヴィーガンビール」ブランド。 アルコールを辞めたオーナー自身が「ノンアルコールでも深い味わいを」と追求し続けて完成した、ビールそのものにそっくりなノンアルコールビールです。お馴染みの人気スーパーマーケット「トレーダー・ジョーズ」でも気軽に買うことができます。

4)フィーバー ツリー(Fever Tree)

ビールそのものの苦味が少し苦手という方にオススメなのが、ヴィーガン飲料の「ジンジャービアー」。ビールのカクテル風「シャンデー・ガフ」をノンアルコールにした風味で、後味もスッキリします。 飲みやすいだけでなく、生姜に含まれるピリ辛成分のジンゲロールが血流を良くし、体の冷えを改善。消化を促進し、デトックス効果を期待できます。

さらに、生姜本来の殺菌力で風邪菌なども寄せ付けず、感染予防効果まであるのが嬉しいポイント。 ほんのり甘口が好きな方は、写真のようにホットアップルサイダーで割って、さらに自分の好みに合ったノンアルコールカクテルも気軽に試すことができます。

5)アラスカン ブリューイング カンパニー(Alaskan Brewing Company)

ヴィーガンの人も楽しんでアルコールビールを飲めるようにと、ホップやモルツを中心としたシンプルな味わいが人気のビールブランド(右記Webサイト調べ: http://www.barnivore.com/beer)。 写真の「Husky IPA(ハスキーアイピーエイ)」は、アラスカン・ハスキー犬がパッケージのシンボル。IPAの深い味わいに、パパイヤやタンジェリンなどのトロピカルフルーツの香りを加え、すっきり飲みやすいビールに仕上がっています。

安眠にも最適!ホップに隠された2大 健康ベネフィット

環境保護の観点や健康面でメリットがあるノンアルコール「ヴィーガンビール」。アルコール分が0.5%未満のノンアルコールの場合、水分不足や睡眠の質の低下を招く心配もないため、多くの美容効果が得られます。

ビールの原料「ホップ」本来が持つ、アンチエイジング効果を活かしながら、アルコールによる利尿作用で夜中トイレに行きたくなることもないなどの、ノンアルコール「ヴィーガンビール」によるうれしい効果をまとめました。

1)ビタミンB群などの栄養分が採れる

ビールの原料として知られる「ホップ」には、アンチエイジングに効果的といわれているビタミンB群や葉酸など、ビタミンやミネラルが豊富。また、更年期障害に良いとされる「フィストロゲン」という成分も含まれているそうです。

2)リラックス効果の高いGABAが含有

また脳を落ち着かせるGABA(脳内神経伝達物質)というアミノ酸の一種も含まれているのが、ホップの良いところ。このGABAが脳内にα波を放出し、リラックスした状態にするため、夜中に目が覚めることもなく、ぐっすり快適に眠ることができます。

義務感ではなく美容・健康のために。ヴィーガンに大切なのは気軽さ!

これまでヴィーガン肉やヴィーガンビールについての魅力を紹介してきましたが、今まで続けてきた動物性食品を全て否定して、いきなりヴィーガン100%の生活に変えることは正直難しいですよね…。でも、数多くある選択肢からヴィーガンを選んだ方が、美容・健康面で多くのメリットを得られるのは確かな事実。だからこそ、「美容のためにちょっと試してみようかな」という気軽な気持ちをきっかけに、ヴィーガン肉やヴィーガンビールに挑戦してみませんか。

「環境保護のためにヴィーガンを選ばなきゃ」「動物保護のために動物性原料を取ってはいけない」と日々の生活を制限するのではなく、一人一人の美容・健康への関心が、ゆくゆく環境保護や動物保護につながっていく 。そんなちょっぴりやさしい「ヴィーガンな食品」が見つけやすくなりますように…。日本でも、大手スーパーマーケットやレストランのチェーン店で「VEGAN」マークの付いた商品を見かけることが増えていくと便利ですね。

この記事を書いたライター

Beauty Lifestyle Writer

東京でフリーランスの編集・ライターとして女性誌で執筆活動ののち、6年前に渡米。現在はビーグレンイッシュの他に、 LAを拠点にメンズファッション誌やライフスタイル誌、サーフィン誌などで執筆中。サーフィンで焼けてしまったダメージ肌をいたわるために、いつもレモンキューカンバー・ウォーターとココナツオイルを常備。ココナツオイルは食べて、肌にもつけて、さらに香りもいいのでフレグランス代わりにも利用しています!

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