食べても太らないって本当?この夏はギルトフリーアイスクリームしか食べたくない!
暑い日が続くと、避けては通れない甘い誘惑……、アイスクリームが美味しい季節がやって来ました。太陽が照りつけるビーチで、おしゃれでかわいい話題のカフェで、はたまたお籠りモードの自宅で、アイスクリームを食べる瞬間のあの幸せな気分はなんともいえないですよね。しかし新鮮なスムージーを飲むのとは違い、少しだけイケないモノを口にしている気にもなりませんか? その背徳感もまた幸せの隠し調味料だったりしますが、特にダイエット中の方には、アイスクリームの誘惑は大いなる敵。「太るものを食べている」「不健康なものを口にしている」、そんな罪悪感(ギルト)から解放してくれる理想のアイスクリームが今、LA(ロサンゼルス)の女性たちを虜にしているのです。今回はこれからの季節の味方になってくれる、“ギルトフリー”で健康的なアイスクリームの最新情報と簡単レシピをご紹介します!
結局、アイスクリームの何がいけないの?
「アイスクリームはダイエットや健康な食生活の敵だ!」というのは、誰もが抱く一般的な認識です。では、具体的に何が良くないのでしょうか?それはズバリ、「カロリー」と「糖分」です。この2つの単語を聞くだけでドキッとしますが、アイスクリームの糖分とカロリーの高さは、その材料である砂糖と牛乳に起因しています。むしろアイスクリームの基本的な材料が砂糖、牛乳(生クリーム)、卵ですから、糖分とカロリーで出来ていると表現されても否定できないほどなのです。
驚きのカロリー
具体的な数字をみてみると、市販のアイスクリーム1カップには約20g程度の砂糖が含まれているそうです。WHO(世界保健機関)では、平均的な成人の一日の砂糖摂取量を25g程度までに抑えることを推奨していますので、アイスクリーム1カップで約8割の糖分を摂取することになってしまいます。またアイスクリームの平均的なカロリーは、バニラアイスクリーム100gで約207kcal。マンゴーなどのフルーツ100gが約65kcal、おにぎり100gが約179kcalとされていますので、単純にカロリーだけをみても高めであることが分かりますね。もちろん、数字上の結果が悪くても良質な栄養素が含まれていれば摂取に値するのですが、アイスクリームの材料の多くは砂糖と牛乳です。特にこの2つは、アメリカのヘルシー志向者が近年避けている食べ物トップ3にランクインしているのです。
危険な糖分
砂糖に関しては、以前『10日間砂糖断ち』の記事でもご紹介しましたが、健康にも美容にも大敵とされています。砂糖は摂り過ぎると脂肪に変わるだけでなく、インシュリンが過剰に分泌されることによって、脳の満腹中枢に影響を及ぼします。摂取すればするだけ、逆に空腹感を感じてしまうのです。お菓子などの甘いものを一度食べはじめると止められなくなったり、中毒性があったりするのはこのためです。
また、カリフォルニア州立大学のラスティング博士は、「肥満と関連づけられている代謝病、糖尿病、心臓病、脂質異常症、脳卒中、ガンなどの病気は砂糖によって引き起こされる」と過剰摂取の危険性を断言しているほど。このように“危険”な砂糖が含有されていることから、子どもなども含めて日常生活で、できるだけ避けた方がいい食べ物の一つとして、アイスクリームがリストアップされているのもまた事実なのです。
要注意リスト入りの牛乳
さらに、牛乳もアメリカではヘルシー志向者の要注意リストの筆頭に挙げられます。カロリーが比較的高いことに加えて、ニキビなどを誘発するという見解もあり、美容方面でもネガティブな印象を持つ人が多いようです。そして意外にも多い乳糖不耐症の人(乳糖を体内で分解できず、腹痛などの症状が現れる人)にとっても、牛乳以外のオプションにニーズが偏っています。
このような背景から、Sugar Free(シュガーフリー:砂糖不使用)やDairy Free(デイリーフリー:乳製品不使用)という言葉がお店のメニューや商品のパッケージに溢れているわけです。糖分と牛乳をメインの材料とする従来のアイスクリームが、ここ最近になって特に悪者扱いされてしまうのも納得せざるを得ないですよね。
アイスクリーム愛好者の救世主、続々降臨。
ヘルシー志向者が多いLAでは、砂糖不使用、牛乳不使用のアイスクリームショップも次々に登場し、注目を集めています。LAガールに人気の3軒をご紹介していきましょう。
1 Rawberri
ウェストハリウッドにあるビーガンカフェの「ローベリ(Rawberri)」。フレッシュジュースやアサイボールなどが人気のお店ですが、こちらで食べられる「ココウィップ(Cocowhip)」は完全なビーガンアイスクリームなのです。しかも、アイスクリームの材料はたったの3つ。ココナッツウォーター、ココナッツパウダー、野菜ベースのスタビライザー(安定調味料)のみを使用しています。オリジナルのココナッツフレーバーと、カカオパウダーをプラスしたチョコレートが人気。ヤシの木プリントの壁やネオンサインもあり、ヘルシーなアイスを食べながらおしゃれなカフェタイムを過ごせるLAらしいお店です。
2 Skoop by Nekter
フレッシュジュースが有名で、ジュースクレンズも取り扱う「ネクター(Nekter)」。アイスクリームのラインナップにあたるのが「スクープバイネクター(Skoop by Nekter)」です。このお店で注目すべきは、チョコレートフレーバーのヘルシーアイスクリーム。従来のアイスクリームに最も近いと評判で、独特のクリーミーな質感が魅力です。通常のビーガンアイスクリームやヘルシーアイスクリームは本来のアイスクリームが持つ、ねっとりしたまろやかさが半減しがち。例えるならば、シャーベットとアイスクリームの中間のような質感で、味もあっさりしているものが多いのです。しかし、スクープバイネクターのアイスクリームは、他にはないクリーミーな舌触りが人気。アイスクリーム愛好者からも絶大な支持を集めています。材料は、カシューミルク、ココナッツ糖、ハチミツ、カカオパウダー。
3 Pressed Juicery
LA発のコールドプレスジュース専門店で、現在はNYやシアトルなど全米で40店舗以上を展開しています。個人的にもよく利用するのがこのお店。ここ最近になって「プレスジューサリー(Pressed Juicery)」のアイスクリーム、「プレスジューサリーフリーズ(Pressed Juicery Freeze)」を食べる機会が多くなりました。今回はつい先日も食べたバニラアイスクリームをご紹介します。
実はバニラフレーバーを食べるのはこれが初めて。いつもは大好きなチョコレートフレーバーを選ぶのですが、今回は体験レポートも含めてアイスクリームの王道、バニラをオーダーしてみました。結果、「きなこ」のアイスクリームのような味です!材料の一つであるアーモンドがその味を出しているようです。アーモンドの他には、水、ナツメヤシ、バニラエッセンス、シ―ソルトが含まれているそう。本来のアイスクリームのような密度の濃いクリーミーさは減りますが、それはヘルシーアイスクリームの大きな特徴ともいえるので、まったく気になりません。甘さもきちんとあり、適度に軽い舌触りで十分に満足できるアイスクリームでした。フルーツやグラノーラをトッピングすればボリュームも満点です。クリーミーココナッツやマンゴーターメリックなどのフレーバーも気になりますね。
ヘルシーで人気のアイスクリームショップをご紹介しましたが、アイスクリームの写真を見ているだけでも試したくなりませんか?最近は日本もビーガンやグルテンフリーなどの食生活が浸透しつつありますので、上記のお店もそろそろ日本上陸なんてこともありそうです。シュガーフリー&デイリーフリーで、ギルトフリーなアイスクリームを楽しめる日もそう遠くないかもしれませんね。
自宅で簡単に作れるヘルシーアイスクリーム
アイスクリームを食べるためにわざわざLAに来ることは難しいので、自宅で簡単にヘルシーアイスクリームを作ってみましょう。自宅で作る場合は、上記で紹介したお店のように、ソフトクリームタイプで作るとなると、時間と手間がかかります。そのため、今回は最も簡単なアイスキャンディタイプ(シャーベットタイプ)をご紹介します。
レシピは驚くほどシンプル!単純にフレッシュジュースやココナッツウォーターをフルーツと一緒に凍らすだけ。つぶしたバナナやヨーグルトを加えると、よりまろやかな質感に仕上がります。また鮮やかなスーパーフードのパウダーなどをプラスすると彩りも栄養価もぐんとアップします。
上の画像のアイスキャンディーの材料はこちら。
一番左 材料:ブラックベリー、アサイパウダー、ココナッツミルク
中左 材料:レモン、ココナッツウォーター
中右 材料:イチゴ、ハイビスカスティー
一番右 材料:モリンガパウダー、ケフィアヨーグルト
見た目にもかわいく、ヘルシーなフルーツアイスクリームはSNSでも鮮やかに初夏の風を運んでいます。
ココナッツウォーターとプロセッコをベースにフルーツやハーブをプラスしているそう。透明なアイスクリームに浮かび上がるお花やフルーツがなんとも涼やかですね。
こちらはバナナとヨーグルトを使用し、なめらかなテクスチャーに仕上がっています。ゴロッと大きなフルーツを加えると華やかな印象です。
日本で市販されているスイカバーのようなこちらのアイスクリームもなんとホームメイド。ココナッツミルクをベースに、フルーツジュースと少々のチョコチップで見事なスイカを作り出しています。
作り方も簡単でヘルシーなフルーツアイスクリーム、コンビニのアイスクリームに手を伸ばす前に一度トライしてみてくださいね。
好きなモノは好きと言える勇気
LAでも話題のギルトフリーなアイスクリームをご紹介しましたが、実は個人的にも無類のアイス好き。従来のアイスクリームは悪者だと書きながら、すぐ下のプロフィールにはアイス好きを公言しています。アイスクリームがどれだけ体に悪いかを理論的に説明するたびに、心をえぐられるような思いでした。
そんな私も少し前からギルトフリーアイスクリームに切り替えています。年齢を重ね、出産も経験したことから、体のあちこちに劣化の兆候を感じ始めたのがきっかけでした。それまでの自分を変えるには、それまでの生活を変える必要があったのです。アイスクリームを毎日食べるほど溺愛していましたので、完全に断つのは不可能。むしろ、そのつもりもなかったのです。好きなモノは好きなのですから。不都合なものとキレイさっぱり“さよなら”するのも方法ですが、共存の道を柔軟に探るのもまた一つの方法。好きなモノに対して頑固な私の性格を考慮すると、後者のやり方が適当だったわけです。
今回ご紹介したヘルシーアイスクリームはまさに救世主でした!「もう永遠に“さよなら”かしら?」と思ったところで、自分の中で妥協点を見つけられたので、今では毎日食べなくてもたまのご褒美で満足できています。理想の自分をストイックに追求することも重要ですが、あまりに苦しくなったときは、ふと違うオプションも探してみてください。意外にも簡単に救世主が見つかるかもしれません。
出典:
https://spoonuniversity.com/healthier/where-to-get-the-best-healthy-ice-cream-in-la
https://www.healthsomeness.com/is-ice-cream-healthy/
https://www.eatthis.com/effects-of-ice-cream/