「お茶を食べる」健康法【前編】「ウーロン茶のゼリー」
風邪予防や免疫力アップなど、お茶の効果効能が取り上げられています。最近では、お茶は飲むだけではなく、「食べる」とさらに体にいいといわれています。実際に、どのような効果があるのでしょうか?「お茶を食べる」という健康法について、お茶の栄養成分や効果、簡単に作ることのできるレシピまで、前後編の2回にわたってたっぷりとご紹介します。前編は、知っているようで知らないお茶についての話をしましょう。さっぱりと美味しく頂けるお茶のスイーツレシピも併せておしらせします。
お茶の栄養成分
お茶の葉には、お湯で入れた場合に溶けだす「水溶性成分」と溶けることのない「不溶性成分」があります。
水溶性成分には、広く知られている「カテキン」「カフェイン」「ビタミンC」「テアニン」「ギャバ」などが含まれ、成分は各々の働きで作用します。しかし、不溶性成分に多く含まれる「βカロテン」「トコフェロール」「食物繊維」などの有効成分は、お茶に溶け出ることがないため、茶殻として捨てられているのです。
「お茶を食べる」ことが注目されているのは、お茶の不溶性成分をしっかりと体に取り入れるためといえます。
緑茶は生活習慣病予防になる?
現在、日本人の3人に1人が糖尿病予備軍といわれています。糖尿病は初期の自覚症状がほとんどなく、気が付いたら糖尿病を患っていたということが多いようです。そのため、普段から意識して予防することが大切です。では、どのような予防方法が効果的なのでしょうか?
糖質を控える糖質オフの食事や甘いものを食べないなどの食事制限は効果的です。しかし、最も手軽な方法があるのです。それは「緑茶」です。
緑茶を一日7杯飲むことで血糖値が改善するという研究結果が世界緑茶協会より発表されました。また、お茶に含まれるカテキンは、一定量を摂取し続けると、肝臓での脂質代謝が高まり、エネルギー消費が増えるため、体脂肪が減少すると報告されています。カテキンを継続的に摂取し続けると、肥満防止つまりダイエットにも役立つのです。
癒し(アロマ)効果だけではないお茶
緑茶、ほうじ茶、麦茶などは、日本人の生活には欠かせない飲み物です。お茶は世界中で愛飲されていますが、その国によって飲まれているお茶は異なります。紅茶やウーロン茶、プーアル茶などは、すっかり日本でもお馴染みになりました。最近では少し甘味のあるルイボスティーも、美容効果に着目されて女性に人気です。
一般的にハーブティーといわれるハーブや花を乾燥させて淹れるお茶は、味はもちろん、見た目の色や香りを楽しむことができます。ハーブティーはリラックスやビューティー、ダイエット、さらに睡眠導入や精神集中など目的別にブレンドされたものもあります。そのバリエーションは多種多様。気分や用途に合わせて選べば、アロマ効果だけではなく、目的に応じた効果も期待できます。
お茶を食べて美しく!
美肌に欠かせないビタミンC。フルーツなどに含まれているものは熱に弱いことで知られていますが、お茶に含まれるビタミンCは熱に強く、保存にも優れています。これはカテキンがビタミンCを守ってくれるから。緑茶を一日3杯飲めばリンゴ1個分のビタミンCを得ることができるといわれています。緑茶を飲むことで、メラニン色素の生成を抑制し、輝く美肌へ導いてくれるなんて、毎食ごとに取り入れていきたいですね。
また、お茶の葉を食べることでビタミンA、カロテンを摂取することができるので、しっとりうるおいのある肌をつくり、粘膜細胞を健康な状態に保つ働きも期待できます。お茶は美しくありたいと願う全ての人にピッタリの食材といえそうです。
お茶レシピ その1「ウーロン茶のゼリー」
ウーロン茶にゼラチンを入れて固めただけの超簡単スイーツです。ゼリー自体に味はないのですが、コンデンスミルク(練乳)をかけることで好みの甘さに調節して頂きます。そのまま口にすれば、まさに食べるお茶!食事にも合いますよ。今回はウーロン茶を使いましたが、ジャスミンティーや麦茶でも美味しく作ることができます。
ウーロン茶のゼリー<材料4人分>
- ウーロン茶・・・500ml
- ゼラチン・・・10g
- 水・・・30g
- コンデンスミルク・・・適量
<作り方>
器に盛り、コンデンスミルクをかけて出来上がり。
「お茶を食べる」健康法【後編】は、お茶の食べ方について、またスイーツとメインディッシュにもなるお茶レシピもご紹介します。