お腹痩せに効果大のスーパーフードの正体は?
年齢とともに気になるお腹周りの脂肪。ウエストが太くなると、流行の服も似合わないし、おばさん体型に見られてしまいます。でも、ダイエットや運動をしても、たっぷりついてしまったお腹の脂肪を減らすのは至難の業……なんて、諦めないでください!お腹の脂肪を減らす作用のあるスーパーフードがあるのです。
食物繊維と脂肪の嬉しい関係
アメリカのノースカロライナ州にあるWake Forest Baptist Medical Center(ウェイク・フォレスト大学バプテストメディカルセンター)が発表した研究によると、水溶性の食物繊維がお腹周りの脂肪に大きく関係することが分かりました。研究データでは、水溶性食物繊維を1日あたり10g増やすごとに、5年間で3.7%の内臓脂肪が減るそうです。さらに、1日30分位の運動を週に2~4回行うと、内臓脂肪の減少率が5年間で7.4%にも倍増したそう。ちなみに、水溶性食物繊維10gは、リンゴ2個分、みかん5個分に相当します。
食物繊維は大切な栄養素
食物繊維は体内で消化・吸収されないため、長い間「役に立たないもの」と考えられていましたが、後に食物繊維の健康効果が認められ、5大栄養素のたんぱく質、ビタミン、ミネラル、脂質、糖質に続く第6の栄養素として脚光を浴びるようになりました。
食物繊維の健康効果
- 便秘の予防・改善
- コレステロール値を下げる
- 血糖値を下げる
- 大腸ガンの予防・改善
- 肥満の予防・改善
- デトックス効果
2種類の食物繊維
食物繊維は、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。
水溶性食物繊維は、水に溶ける食物繊維。腸内でゲル状になるので、脂質や糖分の吸収を抑制し、血糖値の急激な上昇を防ぐ働きがあります。水溶性の食物繊維には、こんにゃくに含まれる「グルコマンナン」や、ひじき、わかめ、昆布、寒天などの海藻類に含まれる「アルギニン酸」、リンゴ、キウイ、柑橘類、完熟果物や野菜に多く含まれる「水溶性ペクチン」などがあります。
不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維。水分を吸収して数倍から数十倍に膨らみ、腸壁を刺激して排便を促し、毒素を排出する作用があります。不溶性の食物繊維には玄米、オートミール、小麦ふすま、大豆などの穀類に含まれる「セルロース」、干ししいたけ、きくらげなどキノコ類に含まれる「グルカン」、小豆、納豆、ココアなど豆類に含まれる「リグニン」などがあります。
食物繊維はダイエットの強い味方
研究では、水溶性食物繊維が内臓脂肪を減少させる作用があることが明らかになりましたが、水溶性食物繊維が持つ糖質や脂質の吸収を抑制する働きがダイエットに役立つと期待されています。また、不溶性食物繊維は代謝機能を低下させて、肥満の原因になる便秘を予防・改善する作用のほかに、胃の中で水分を吸収して膨らみ、満足感が得られるため、食事制限を行う際の「我慢」や「無理」を軽減してくれます。食事の際は、食物繊維が豊富な穀類や芋、豆類、海藻類、野菜などから食べるようにすると、よりダイエット効果が期待できます。
食物繊維たっぷり!キャロットマフィン
ハリウッドセレブや一流ファッションモデル、オリンピック選手などを顧客に抱えるハリウッドで著名な栄養士、Joy Bauer(ジョイ・バウアー)さんおすすめの食物繊維がたっぷり入ったヘルシーな「キャロットマフィン」のレシピをご紹介します。
キャロットマフィン
- ブラウンシュガー… 1/2 カップ
- 低脂肪マーガリン…1/2 カップ
- 卵白…2個分
- アップルソース 1…カップ(リンゴのすりおろしでも代用可能)
- オーツ麦粉…2カップ
- すりおろしたニンジン…1カップ
- レーズン…1/4 カップ
- プルーン(裏ごししたもの)… 1/4 カップ
- バニラエッセンス …小さじ 1
- ベーキングパウダー…小さじ 2
- ベーキングソーダ… 小さじ 1/2
- シナモンパウダー… 小さじ 1
- オールスパイス… 小さじ 1/4
<作り方>
オーブンを180℃に温める。
大きめのボールにブラウンシュガーと低脂肪マーガリンを混ぜ、卵白を少しずつ加えて混ぜる。
アップルソースとバニラエッセンスを混ぜたものにオーツ麦粉、ベーキングパウダー、ベーキングソーダ、シナモン、オールスパイスを2に加えて混ぜる。
3にニンジン、レーズン、プルーンを混ぜる。
バターを塗ったマフィン型に4を流し入れて、12~15分オーブンで焼く。
焼き上がったマフィンは室温で2日間、冷凍庫なら1ヶ月間保存できるそうです。朝食やおやつのために、作り置きができるのも助かりますね。
食物繊維はダイエットに効果的な栄養素として注目されていましたが、研究結果は、多くの人が悩みを抱えている「お腹の脂肪」の減少に効果的という点で注目を浴びました。水溶性食物繊維は、日本人には馴染みやすい食材に含まれているので、食事にも取り入れやすいのではないでしょうか。お腹の脂肪が気になる方は、意識して水溶性食物繊維を摂るようにしましょう。