無水調理で美味しくアンチエイジング!「ケイジャンチキンとビーンズのトマト煮」
「無水調理」を耳にしたことがありますか? これは、「食材が持つ水分だけで料理をする」調理方法のこと。調味料も最小限しか使わないので、糖質オフや減塩にもつながります。基本的に少ない水分で「煮る」または「蒸す」調理方法のため、特別な調理器具が必要になります。食材のみの水分を引き出すためには、密閉度の高い鍋を弱火にかけ、じっくりと調理します。すると、 栄養も失われずに食材の旨みが凝縮、美味しくて体に優しい料理が出来上がるのです。
まずは素材に味付けする
無水調理では、材料がひたひたに浸かるまでの水分も使わないので、「材料を入れて、調味料を加えて火にかける」では、なかなか味が回りません。そこで、火にかける前に、材料全体に調味料を絡ませてから、鍋に入れます。特に肉類は調味料を絡ませて10分ほど置いてから無水調理をすると、水分と旨みが十分に出るようになります。
無水調理は老化を防ぐ
老化の原因となる恐ろしい物質「AGE」をご存知ですか?AGEとは「終末糖化産物」といい、タンパク質と糖が結びついて加熱されて、劣化して出来た物質のことです。以前は「酸化する=錆びる」ことが老化の一番の原因といわれていましたが、実は「糖化=焦げる」ことが酸化より悪影響を及ばすことが分かってきました。老化の原因であるAGEが増えるのは、「揚げる」、「焼く」などの高温調理なのです。一番美味しそうに見える「こんがり焼けた」状態が最も老化を後押ししてしまうとは……。また、糖質の多い調味料を使えば使うほど、糖化の素が体内に蓄積されて、シミやしわなどの肌の老化を促進させるといわれています。
そこで注目したいのが、無水調理なのです。弱火でじっくり調理をするので、温度も上がらず、調味料もさほど必要ないので、まさに一石二鳥。ただ、中途半端な無水鍋だと焦げたりして、逆効果になることもあります。そこで私が使っているのが「バーミキュラ」という、メイドインジャパンの鋳物ホーロー鍋。高機能で使いやすく、オシャレなスタイルが日本以外の海外でも大人気とのこと。熱伝導率が高く、ぴっちり閉まる蓋が極限の無水調理を見事にこなしてくれます。
基本は弱火で蒸し煮
野菜などはよく洗い、水気を切らないで鍋に入れます。このとき、水分が多いものや固いもの(根菜など)を下に入れ、上に葉物をのせて蓋をし、火にかけます。無水鍋を購入したら、まず初めに、冷蔵庫の中に残っている野菜たちを入れて、無水調理をしてみましょう。ただの野菜なのに、今まで知らなかった美味しさに感動するはずです。
今回は、2種類の無水料理レシピをご紹介しましょう。まずは、鶏胸肉に塩少々をからめ、かつお節をふり蒸した「チキンハム」です。
「チキンハム」<材料 1人分>
- 鶏胸肉・・・1枚
- 塩・・・少々
- かつお節・・・お好きなだけ
<作り方>
次は、本格的な無水調理にチャレンジしてみましょう。ワインのおつまみにも最適なので、ぜひお試しください。ちなみにワインには抗糖化、抗酸化成分が豊富なので、AGEを減らすことが期待できますよ!
ケイジャンチキンとビーンズのトマト煮 <2人分/18㎝鍋使用>
- 鶏もも肉・・・1枚(280g)
- トマト(大)・・・1個
- ニンニク・・・2片
- ミックスビーンズ・・・100g
- 塩・・・5g
- こしょう・・・少々
- チリパウダー・・・小さじ1
- パプリカ・・・小さじ1
- オリーブオイル・・・大さじ1
- ローズマリー・・・1本
<作り方>