美味しく食べて免疫力アップ!おうちで作りたい「フルーツタルト」
こんにちは、料理研究家の藤沢セリカです。私はアンチエイジングアドバイザー、メディカルハーブコーディネイターの資格を持っているので、医師や栄養学の専門家たちとのレシピ開発をする機会も多く、健康本も多数お手伝いしています。
最近「体に良い料理を教えてください!」「免疫力がつく食材は?」などの質問メールをいただきます。今までは外食がほとんどという方も自分の体をつくる栄養素を気にして料理を始め、アイデア満載のメニューでSNSは賑わっているようです。おうち時間が増えたことで「料理ブーム」の到来でしょうか?どのような状況でも前向きに「食」というテーマを楽しむことは素晴らしいこと!おうちにいる時間が増えた今だからこそ、できることはたくさんあります。
通常なら寒い季節に話題となる「免疫力アップ」。現時点では何よりもたくさんの方が関心を寄せている話題です。今回は、免疫力をアップさせる果物の食べ方について提案します。
体や肌は「錆びる」?
免疫力を高めるために必要な栄養素は「抗酸化物質」であることはご存知ですか?以前からアンチエイジングの世界では老化を予防するものとして注目を浴びています。体や肌が「錆びる」という言葉も耳にしたことがあるかと思いますが、実際に鉄のように錆びついてしまうのか気になるところですよね。
錆びるとは、加齢やストレス、喫煙などにより「活性酸素」が体に溜まり、細胞や組織が酸化・変質して機能が衰えることです。本来は「抗酸化物質」が活性酸素の生成を抑えてくれるのですが、それも間に合わないスピードで活性酸素が発生すると、調整ができなくなってしまいます。つまり、活性酸素が増えることで細胞が老化し、免疫力をも低下させてしまうのです。確かに加齢によって若いときのような肌のツヤが無くなったり、傷も治りづらかったりしますよね。体も肌も錆びついてしまうなんて想像したくもありませんが、その元凶となる活性酸素を抑えるにはどうすればいいのでしょうか?
免疫力増強の期待が持てる食材に「果物」が急上昇
「いつまでも若々しくいたいし、免疫力もつけたい!」年齢を重ねた大人の女性なら誰しもが願うこと。そこで、最近最も注目されている成分が「ファイトケミカル」です。
ファイトケミカルは、植物が紫外線や外敵から身を守るために自らつくり出す抗酸化作用の高い高機能成分のこと。これまでは野菜に存在する成分として知られてきましたが、実は果物にもたくさん含まれていることが近年の研究で明らかになりました。
「野菜不足」だけれど、実は「果物不足」の人が多い!
私たちは小さい頃から「野菜を食べなさい」と聞かせられてきました。生野菜から煮物まで、さまざまな調理方法で野菜を食べてきた私たち。「現代人は野菜不足」という言葉を耳にしない日はありませんが、野菜と同じく旬があり、体に良いと叫ばれているフルーツに対しては、「果物不足」という言葉はありません。どうしてなのか不思議に思えますよね。
数年前から、「糖質制限」というダイエットに効く食事習慣が流行しています。もちろん、今でも余計な糖質は取らずに健康になるスタイルは変わらず、私も実行しています。しかし、糖質制限の食事法やダイエットが話題になる中で「一切糖質を取ってはいけない」「果物は糖質の塊だから食べてはいけない」という認識まで広がりました。
本当に果物は悪者なのでしょうか?いいえ、そのようなことありません!昔から「リンゴが赤くなると医者が青くなる」と諺があるように、「リンゴを食べていれば医者いらず」なのです。つまり、果物はそれだけ体に良いということ!これまでも仕事をご一緒させていただいている医師や栄養学の専門家たちは「どちらかというと現代人は果物不足」と口を揃えて主張しています。
一日200gの果物で免疫力アップの効果が期待できる!
ウイルスや感染症に対抗できる体をつくるのに必須なのが「免疫力」です。この免疫力に必要な栄養素の一つ、ビタミンCは果物に多く含まれている成分。その他にもたくさんの色素やポリフェノールなど、抗酸化成分が含まれています。野菜の場合は一日350g食べると良いといわれていますが、なかなか実行するには難しい数字です。でも、同じくらいの効果が期待できる果物の量は一日200g。これなら、比較的簡単に実現できそうだと思えませんか?しかも、果物なら調理ナシでそのまま食べることができるので、とってもラクチン。
料理研究家の藤沢セリカおすすめ果物
そこで、ただ食べるだけでより効果が期待できる果物をご紹介しましょう。一つの果物はさまざまな働きがありますが、代表的なものを記しています。
イチゴ
抗酸化作用が強く、美肌効果は抜群。ビタミンCや葉酸を豊富に含み、整腸作用やストレスの緩和にも期待が持てる。
キウイ
免疫力の強化や美肌効果に威力を発揮。ビタミンCとEがダブルで働き、食物繊維も豊富なので腸内環境にも役立つ。
ブルーベリー
アントシアニンとビタミンC,Eの相乗効果で活性酸素を除去する期待が持てる。抗酸化力と食物繊維は果物の中でもトップクラス。
ブラックブルーベリー
ベリー類の中でも特に抗酸化物質を多く含み、肌の美白効果も期待できるエラグ酸も豊富。
レモン
ビタミンCの王様。免疫力アップはもちろん、美肌効果や疲労回復など、万能に効果が期待できるフ果物です。
オレンジ
抗酸化作用が高く、腸の活性化にも期待が持てる。フラボノイドの一つであるヘスペリジンが代謝を促進。
リンゴ
食物繊維、カリウム、リンゴポリフェノールなどの健康のための成分が盛りだくさん。免疫力も高めます。
パパイヤ
イソチオシアネートという毒消し成分を含み、生活習慣病の予防にも効果が期待。
バナナ
ポリフェノールや多糖類が豊富。80℃に温めて食べると白血球の働きを高めて免疫力アップに効果的と話題。
もっと果物を楽しむために!食べ方&飲み方アレンジ
調理なしに、そのまま食べることのできる果物ですが、ちょっと手を加えるだけでさらにバリエーション豊かに楽しむことができます。簡単なアレンジをご紹介しましょう。
簡単に栄養補給!ヘルシーなスムージー
リンゴなら種を取って皮のまま、その他の果物は皮をむき、少量の水や氷と一緒にミキサーにかけるだけ。前もって切ってから冷凍しておけば氷を入れる必要もありません。これなら200gはあっという間。3種類のフルーツを入れるといいですね!
残りもので作るデトックスウォーター
スムージーにするときにピールした皮や、余った果物の端っこなど。また、調理時に残った野菜やハーブもプラスしてデトックスウォーターを作りましょう。果物の皮だけでもビタミン豊富な水になります。せっかく飲む水も、より体に良いものに!さらに果物の甘いフレーバーも加わり美味しく頂けます。
免疫力をアップする、とっておきのフルーツタルト
そのまま食べてもおいしい果物ですが、さらに豪華にオシャレに変身させて、SNSで自慢してみましょう。少し手間はかかりますが、この手順通りすれば絶対に失敗ナシで作ることができます。さまざまな種類の果物を揃えて、さあ、作ってみましょう!
フルーツタルト<材料 パイ皿15cm>
- 好みの果物・・・4種類以上で適量
- ミント・・・少々
- 薄力粉・・・125g
- 無塩バター・・・80g
- 粉砂糖・・・50g
- 卵黄・・・1個
- 塩・・・少々
- 無塩バター・・・80g
- ココナッツシュガー(グラニュー糖でもOK)・・・80g
- 卵・・・80g(大きさによって1〜2個)
- アーモンドプードル・・・80g
- 牛乳・・・400ml
- 砂糖・・・80g
- 卵黄・・・3個
- コーンスターチ・・・30g
- 牛乳・・・大さじ2
- バニラエッセンス・・・少々
タルト
アーモンドクリーム
カスタードクリーム
<作り方>
ポイントは盛りつけ方です!フルーツは適当な大きさに切り、切り口をさまざまな方向に向け、暴れるように盛り付けてみましょう。豪華になりますよ。ツヤを出したい場合は、アンズジャムを少量の水で溶き、フルーツの表面に刷毛で塗ります。すると、まるでパティシエが作るタルトみたいに!おうち時間が楽しくなるスイーツ作り。ぜひ、お試しくださいね。