その肌トラブル、春の「ゆらぎ肌」かも?原因から対策までを検証!
冬から春の季節の変わり目に、なんだか肌の調子が悪くなる…という女性の声を耳にします。それって、春ならではの「ゆらぎ肌」が原因かもしれません。ぽかぽかと穏やかな陽気に心躍りながらも、それではなんとなく気分も晴れないのではないでしょうか。そこで今回は、「ゆらぎ肌」とは何か、その原因から対策までをご紹介していきます。
「ゆらぎ肌」とは何?
寒さや乾燥の厳しかった冬が終わり、暖かく過ごしやすくなる春。しかし、意外にも肌にとっては油断ができない季節だというのをご存知でしたか?さっそく、その理由を見ていきましょう。
「ゆらぎ肌」をもたらす要因
紫外線量の増加:
肌の内部で活性酸素を発生させ、シミやたるみなどの肌老化の原因となる紫外線。気象庁のデータによると、11~2月には落ち着いていた紫外線量が、3~5月にかけて着実に上昇していきます。
花粉の飛散:
この時期は花粉症に悩まされる方も多いかもしれません。花粉のアレルゲンが、目や鼻だけでなく、肌荒れなど肌トラブルの原因になる場合もあります。
黄砂、PM2.5など大気汚染物質の飛散:
春になると東アジアの砂漠地帯から飛来する黄砂やPM2.5も、肌に負担をかける原因の一つ。これらの大気汚染物質は粒子が毛穴よりも小さく、肌に付着したまま過ごしていると有害物質が肌の奥へ入り込んでしまいます。
急激な気温差や気圧差:
春は朝晩の寒暖差や日々の気圧変動が大きい季節。すると、こういった外部環境の変化に対応するために機能する自律神経が乱れやすくなり、血行不良やターンオーバーの乱れなどの原因になります。
環境の変化によるストレス:
新年度が始まると、新たな職場や学校、人間関係などさまざまな環境の変化から、気付かないうちにストレスが溜まる機会も多くなります。そんなストレスもまた自律神経の乱れを招き、肌に負担をかけることになります。
「ゆらぎ肌」による肌の不調
このような要因から肌のバリア機能が低下し、敏感で不安定な状態になることを「ゆらぎ肌」と呼ぶのです。ゆらぎ肌になると、例えば以下のような“普段と違う”肌の不調が現れます。
【ゆらぎ肌による肌の不調】
・メイクのりが悪い
・普段出来ないニキビが出来た、またはニキビが悪化した
・肌の乾燥やごわつきがいつもより気になる
・肌は乾燥しているのに、テカりも出てきた
・肌に赤みやかゆみが出てきた など
そんな時、いつも通りのスキンケアでは思うように効果を感じられないかもしれません。では、どのようにケアしたら良いのでしょうか?
ゆらぎ肌ケアのポイント
バリア機能が低下して、いつも以上に敏感な状態になっているゆらぎ肌。そのケアには、紫外線、花粉などの外的刺激に加えて、ストレスや自律神経の乱れによる内的刺激の両面から肌を守ることが大切です。そのために特に大切な4つのポイントをご紹介します。
1)紫外線をしっかりカット
夏には欠かさず紫外線対策を行うという方も、春はつい手薄になりがちなのではないでしょうか?しかし、冬に比べて春の紫外線量はぐっと上がります。UVカット入りのファンデーションや日焼け止めを忘れずにつけること、そしてこまめに塗り直すことは必須です。ただし、長時間肌に塗ったままだと、それ自体が肌への刺激となってしまうこともあります。家に帰ったらまずクレンジングをして、肌に付着した汚れや花粉とともに洗い流しましょう。
2)毛穴からクレンジング
日焼け止めやファンデーションの洗い残しは、肌の酸化ストレス、つまり肌への刺激の原因となります。さらに、前述のように黄砂やPM2.5などの大気汚染物質は微粒子が毛穴よりも小さく、肌の奥に入り込むと体内で活性酸素が発生。それが、肌トラブルを起こし、肌のバリア機能をさらに低下させることにつながります。ですので、毛穴から汚れを浮かせてしっかり落とせるくらい洗浄力が高く、それでいて肌にやさしいクレンジングを選んでください。
もっと詳しく!「微粒子レベルのクレンジング」
3)徹底した保湿
ゆらぎ肌の代表的な肌トラブルの一つ、ニキビやテカりが現れたときに、肌のベタつきが気になってスキンケアを化粧水だけで終わりにしてしまう方もいらっしゃいます。しかし、それでは肌の弱ったバリア機能を補うことができません。水分の蒸発や遺物の侵入を防ぐ“皮脂膜”を助ける油分を含んだ、クリームやゲルで肌を守りましょう。また、化粧水を使う時には、手のひらになじませてから肌に密着させ、じんわり浸透させるようにハンドプレスをしてみてください。
もっと詳しく!「春のニキビケアのポイント」
4)体の中から抗酸化力をアップ
肌の炎症やバリア機能の低下を招く活性酸素の発生を体内で抑え、紫外線による肌ダメージを助けるのが抗酸化物質。それを多く含む食材を摂ることで、体の中からもゆらぎ肌に働きかけることができます。特に、抗酸化作用が高いことで知られるビタミンA、C、E、ファイトケミカル(※)などが豊富な春の野菜や果物を挙げてみます。
※植物が、紫外線や外敵となる昆虫などから身を守るために自らつくり出す化学成分。野菜や果物の苦味、辛味、色素などを形成し、代表的な栄養素にトマトの赤い色素であるリコピンやニンジンのベータカロテン、ブルーベリーのアントシアニンなどがファイトケミカルに分類されます。
【抗酸化作用の高い春の野菜や果物】
<野菜>春キャベツ、新タマネギ、菜の花、タケノコ、山菜類(ワラビ、山ウド)など
<果物>柑橘類(デコポン、ポンカン)、ビワ、イチゴ など
ゆらぎ肌は、春のせい
いつもと違う肌の不調に見舞われると、焦ったり不安になったり、どうしても気分も落ち込んでしまいますよね。でも、なぜその肌トラブルが起こっているのか理由がわかれば、対策も講じやすく、必要に応じた特別なケアもしやすいというもの。ゆらぎ肌は春だからこそ起こる肌の状態であり、多くの女性が感じる不調であって決してあなただけではありません。ゆらぎ肌に惑わされないスキンケアで、この春をもっと楽しく前向きに過ごしましょう。